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八条学園騒動記
第六百六話 まだらの紐なのかその六

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「どうも」
「それじゃあわかりにくいよね」
「マウリアって煙草吸わないのかな」
「吸う筈だよ」
 トムは弟にすぐに答えた。
「あれは何処でも吸うから」
「吸う人は何処にでもいるんだ」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「マウリアでもね」
「吸う人いるよね」
「連合でもエウロパでも吸う人いるし」
 煙草はこの時代でも喫煙について色々言われていてマナーも厳しい。だが喫煙者は存在しているのだ。
「だからね」
「それでだね」
「マウリアでもで」
「シャーロック=ホームズならだね」
「吸うけれど」
 喫煙派であることもキャラクターの特徴になっているからだ。
「いつもパイプ口にしていないから」
「わからないよね」
「というか何でパイプいつも口にしていないのかな」
 シャーロック=ホームズでもというのだ。
「それがね」
「不思議だね」
「どうにも」
「あれじゃない?」
 エミリーがここで考えて言った。
「歌と踊りに邪魔であと禁煙派も多くて」
「そっちからのクレームかな」
「それでね」
「吸う設定はあってもなんだ」
「いつもパイプ口にしていないんじゃないかしら」
「そうなのかな」
「多分だけれど」
 あくまでエミリーの予想だがというのだ。
「そうじゃないかしら」
「そうなんだ」
「まあ兎に角ね」
「パイプもなくて」
「区別がつかないわ」
 ホームズとワトソンのそれがというのだ。
「どうにも」
「そうなんだ」
「というか今度はね」
 エミリーは画面を観てまた言った。
「ジェームス=ボンド出て来たわね」
「そうだね」
 観れば実際にそうなっていた、白いサリーでターバンを巻いた口髭の男が自分からそう名乗っていた。
「自分で言ってるね」
「MI6から来たって」
「堂々とね」
「名前も言って」
「007ともね」
 まさに自分からだった。
「名乗ってるね」
「全然違う作品なのに」
 それでもというのだ。
「出てるわね」
「もう無茶苦茶を通り越したね」
「というか作者さんも時代も作風も違うよ」
 シッドはこのことを指摘した。
「完全に」
「そうなんだよね」
「007はスパイで」
 推理のジャンルでというのだ。
「銃撃とアクションとだよね」
「そして美人とね」
「ボンドガールっているしね」 
 この時代でもこの存在は健在である。
「ホームズとはね」
「作風は違うね」
「完全にね、そしてね」
 シッドはさらに話した。
「作者はイワン=フレミングだよ」
「有名だよね」
「この人もね」
「間違ってもコナン=ドイルじゃないよ」 
 トムも言い切った。
「作者さんは」
「そうだよね」
「けれどね」 
 それでもというのだ。
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