134 大将か、それとも臆病者か
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ブー太郎は豚まんを買いに行く途中だった。そしてその途中、二人の人影を発見した。一人は杉山だった。そしてもう一人は高校生男子だった。確かあの男はかよ子の家の隣に住む男子ではなかったか。
(杉山君、それからあの高校生、どこに行くんだブー?)
ブー太郎はこっそり見つからないように跡をついて行った。この道はブー太郎も通った覚えがある。この道は自分達が建造した秘密基地のある高台に通じる道だ。そしてあの二人はその秘密基地の前にて止まった。ブー太郎は二人の会話の一部始終を聞いていた。
(ま、まさか、あの二人、喧嘩するのかブー!?)
ブー太郎はそわそわした。
「ああ、やるさ!俺は大将なんだ!!」
杉山は武装の能力を発動させた。杉山が三河口を殴ろうとする。しかし、三河口は避けた。
「この!」
杉山のもう一撃パンチを決めようとする。三河口は今度は避けずに全身で止めようとした。三河口の腹に杉山の拳が刺さる。しかし、三河口はその腕を掴んだ。だが、杉山の能力も負けていない。三河口を拳で全力で押し倒した。
(だ、誰かに伝えないとブー!!)
ブー太郎ははっと思い出す。あの高校生はかよ子の知り合いだ。彼女に伝えればいいのではないだろうか。
(よし、山田を呼びに行くブー!!)
ブー太郎は一旦その場を去った。
すみ子は山口達に呼ばれた。
「すみ子、俺達はもうすぐ異世界に行くし、お前も京都に転校しちまうからな。あの基地に行こうぜ」
「秘密基地に・・・?うん・・・」
組織「義元」は放課後、あの秘密基地へと向かうのだった。
かよ子は母に質問する。
「お母さん、異世界に行くには杖とか以外に何がいるかな?」
「そうね、杖の能力を出せるものを持って行くといいわ。ライターとかは炎の能力が使えるし、石の能力を使うなら、小石を拾うべきね。それから、夏休みに使った花火残ってるかしら?」
「花火?何に使うの?」
「花火ってのは火薬を使ってるからね。爆弾を操れる能力を使えるのよ」
「ああ、そうだったね!」
かよ子は杖の使い方記された紙の一節を思い出した。
【火薬及びそれを原料とした物を杖に向けると火薬を操る能力を得られる】
「うん、探してみるよ!」
かよ子は物置を探してみた。そして使い残された花火を発見した。
「お母さん、花火、まだ残ってたよ!」
「そうね、それ、持って行くといいわ」
「うん!」
その時、インターホンが鳴った。
「あ、かよ子、出てくれるかしら?」
「うん」
かよ子は玄関に向かい、ドアを開ける。
「はーい」
「や、山田・・・」
「ブー太郎!?どうしたの?」
「大変だブー!お前の知り合いの高校生が杉山君と喧嘩を始めたブー!!」
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