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リュカ伝の外伝
天使とラブソングを……?(第14幕)
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聖歌隊の件の方が重要なんだ。
正直9割方完成している。
たった1週間で9割は上出来だ。

だが残り1割が問題なんだ。
9割完成で良しとして披露してしまっても良いのだが、やっぱりやるのなら100%が良い。
でも現状ではそれがむずがしい。
と言うのも、ソロパート2人分が埋まらない。

あの映画でも恰幅の良いシスターのソロと、美少女シスターのソロが『Hail Holy Queen』を芸術品へと昇華させている。
なので、あの二人の役目を担う者が必要なんだ。

恰幅の良いシスターの担当は直ぐ見つかった。
“母親の為”と手伝ってくれてるフレイが驚きの歌唱力で、あの恰幅の良いシスター分を担ってくれた。
才能なのか遺伝なのか、ちょっと練習しただけで、あの幅広い歌声を再現してくれてる。

問題なのは美少女シスターの方なのだ。
彼女はかなり高音を発するので、申し訳ないがお年を召した村の有志の方々では、かなり荷が重すぎるのだ。
高音かつ力強い歌声……足りないのはコレなのである。

「ふぅ……」
悩みは尽きないが、書類は読み終わったのでサインをして、サイン済みの書類と共に纏めてウルフに手渡した。

書類の束を手にしたウルフは、俺からの指示を何か期待してたが何も無い事を察すると軽く会釈して俺の前から下がった。
多分、今回の件でも何かの役に立って、アイリーンにマウントを取りたいのだろう。

さて、聖歌隊は如何(どう)するかなぁ……
そう思考を聖歌隊へ切り替えると、ウルフが開けた執務室(ここ)の扉の先から、高音の美しい……それでいて力強い歌声が聞こえてきた!

俺は執務机を飛び越えて、目の前の邪魔な男を押し飛ばして歌声の聞こえる方に目をやった。
「くっ……クソ親父」
向かいの壁に衝突してるウルフが何か言ってるが、俺の探してた歌声が、こんな近場にあった。

リュカSIDE END




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