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おぢばにおかえり
第六十三話 お家に帰ってその六

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「迷うこともいいにしても」
「そこから間違えるとですね」
「よくないの、というかおみちって難しく考えろとか言わないでしょ」
「そういえばそうですね」
「簡単に考えて」 
 そしてみたいです、おみちの教えは。
「それで答えを出すものみたいだから」
「それでなんですね」
「難しく考えないで」
「答えを出して」
「それを実践することがね」
 そのことがなのです。
「大事なのよ、むしろね」
「行動ですね」
「おみちではそれこそが大事だから」
 行動こそがです。
「難しく考えることはね」
「ないんですね」
「そうよ、というかね」
「というか?」
「あれこれ難しい何を言ってるのかわからない本ってあるでしょ」
「吉本隆明ですか」
「実名出さなくていいから」
 確か思想家だったと聞いています。
「そこで何で出るのよ」
「ですから何を書いてるかわからない文章ですよね」
「それならなの」
「もう吉本隆明ですよね」
「そんな文章なの?」
「それでオウムを絶賛してまして」
「それはないでしょ」
 私もそれはと思いました。
「流石に」
「あの教祖を偉大な宗教家とか最も浄土に近い人とかも言ってました」
「あの、そんな人はちょっと」
 私としてはです。
「読みたくないけれど」
「読まない方がいいですよね」
「ええ、凄い人ね」
「もう亡くなってますけれどね」
「そうなのね」
「ちなみに僕はその話知ってるので読まないです」
 その人の本はというのです。
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