鷲尾須美は勇者である 再臨の章
第七話
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畑仕事がひと段落した僕は木陰で休憩していた。
「ふぃ〜、取り敢えずこんなところかな?」
僕の眼前に広がるキャベツ畑は全て耕されていた。
(これだけやれば大丈夫でしょ・・・って、うん?)
ふと、左腕に違和感を覚えた。ヌルヌルするような、少しひんやりする感触。恐る恐る確認してみると・・・
「うおぉぉ!?!?」
なんと僕の左腕に白蛇が巻き付いていた。
まだ蛇の体が一周回った程度だが驚くには十分すぎた。
(なんっ、えぇ!?白蛇!?何でこんなとこに・・・じゃなくて!どうにかして外さないと・・・ん?)
パニックになりながら白蛇を外そうとする。しかし白蛇は僕が慌ててるのを確認すると、スルスルと巻き付きを止め、少し離れた。
「シャー・・・」
白蛇は申し訳なさそうに僕を見る。僕を食べようとしたわけじゃなさそうだ。
「・・・おいで?」
僕は深く考えるよりも先に白蛇に向かって手を伸ばしていた。
「・・・!」
何故だろう、この白蛇の表情が分かった気がする。多分今のこちゃんの様な笑顔を浮かべたように見えた。
それに、何だろう、この蛇からは、泣いてた時そばに寄り添ってくれたあの青い鳥と灰色の鳥に似た感じが・・・
白蛇は僕の伸ばした手に絡みつきながら、スルスルと二の腕辺りまで登って来た。
その白蛇と、目が合った。
「・・・」
(あぁ・・・やっぱり似てるなぁ・・・)
そんな感じで、白蛇と無言のまま見つめ合っていると、
「ホー…ホー…」
「うおっとぉ!?」
何処からか飛んできた茶色のフクロウが、僕の肩に止まった。
白蛇と目を合わせ、僕にすり寄るフクロウ。白蛇もそれを確認し、フクロウの近くまで寄り・・・
僕にすり寄った。
「・・・なんだこれ」
僕は動物に好かれるのだろうか?左肩に乗ったフクロウに頬ずりされ、こちらも左肩に移動し白蛇に舌先で頬をチロチロ舐められる。
嫌な感じは一切しないが、なぜこうなったのか不思議でたまらない。以前は、というか白鳥家に来るまではこんな事無かったんだけどなぁ・・・
白蛇とフクロウになすがままにされていると、
「「「おんぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」」
聞きなれた声の絶叫が聞こえた。
「・・・今の声って」
僕はため息をつきながら、フクロウと白蛇を乗せ、声のする方に歩くのだった。
「あのねぇ・・・僕じゃなかったら警察行きだよ?」
「「「ごめんなさい」」」
所変わってここは白鳥家の蓮の自
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