鷲尾須美は勇者である 再臨の章
第七話
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の弓が青く、鈍く光った
「・・・成功、かな?」
「ひとまず、射ってみるわ・・・」
四人の間に緊張が走る。
以前の威力は的に突き刺さる程度、それがどれだけ変わるか・・・
すぱぁん、ときれいな音が訓練場に響いた。
須美が放った矢は的を破砕し、後ろの防護板に深々と突き刺さった。
「威力・・・高くなってるわね」
「てことは〜?」
「実験・・・大!成!功だぁぁぁぁぁ!」
蓮が喜びの声を上げる。それにつられ残りの三人も喜ぶ。
その後も実験は続き、銀にも『斬』アーツをかけた結果、攻撃の威力が上がった。
ただ一つ問題が・・・
「のこちゃん・・・どうしようか・・・」
「私だけないね〜・・・」
「アタシみたいに斬る力上げたらどうだ?」
「そのっちは槍だから・・・銀みたいに『斬る』とはいかないんじゃないかしら・・・」
そう、園子だけ対応するアーツが存在しないのだ。斧を持つ銀には『斬』、弓を持つ須美には『射』と割り振る事は出来たのだが、園子はどっちも合わなかった。
試しに付与はしてみたのだが・・・確かに『斬』なら使える。だがしかしそれは「斬る」威力が上がっただけで、肝心の「突く」は上がっていなかったのだ。
「どうしよう・・・ホントに・・・」
4人は頭を悩ませる。そろそろ日が落ちる、あまり長く外には居られない為、軽く焦っていた蓮。するとそこへ
「ぴっかーんとひらめいた!!」
「「「!?」」」
園子が叫んだ。
「どうしたののこちゃん、また妙案でも浮かんだ?」
「うん!あのねあのね、聖剣様にね、『槍になって〜!』って念じれば良いんじゃないかなって」
「んぅ?それで何が変わるんだ?」
「槍になってくれれば、私の事も強く出来るんじゃないかな〜って」
「でもそう簡単に聖剣様、お力を貸してくれるかしら・・・?」
確かにいい考えだ。でもやっぱり須美ちゃんの言う通り、難しそうなんだよなぁ・・・今までだって戦いの中で目覚めてきたわけだし・・・
「まぁ、試しにやってみようか・・・でもそう簡単に上手くいくなんて―――
「まさか本当に上手く行くとは」
「やったやった〜!」
「えぇ・・・」
「・・・こんな簡単でいいのかしら」
先ほどの会話から数秒後、念じた瞬間モナドはその姿を槍へと変えていた。
のこちゃんと同じ様な槍、色は赤く、槍の・・・刃の前?に穴が開いており、そこに『突』の紋章が浮かび上がっていた。
・・・こんなんで新しい力手に入れていいのかい?モナド・・・・・
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