第一章
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しく車の中に入れつつ話した。ライトバンの後ろにケージがありそこに入れたが犬はこの時も大人しかった。
「この子は飼い主を待っていたのよ」
「自分を捨てた飼い主をですか」
「優しい目をしている子でしょ」
「ええ、本当に」
「こうした目をしている子はね」
そうした犬はというのだ。
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