第四百五十五話 勇者達が手にするものその八
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「人が困ってたら絶対に無視しないわ」
「自分から助けてくれますね」
「仕方ないわねとか言っても」
「それでも絶対に」
「そういう奴はいい奴っていうんだ」
マトリフは二人にも話した。
「そうな」
「そうですよね、皆前からそう言っていましたけれど」
「ルイズもね」
「そうした人で」
「好かれているわ」
「そうだろ、俺が見てもそうだ」
マトリフから見てもというのだ。
「あの嬢ちゃんは凄くいい娘だ」
「ただ間違えてお風呂の着替え鉢合わせしたら殴られるんだよね」
明久は自分の経験から述べた。
「思いきり拳でやられたよ」
「それは明久さんが悪いですよ」
茶々丸が足下から言ってきた。
「男湯と女湯を確認しなかったのじゃないですか?」
「したよ、けれどのれんが変わっていたんだ」
「男湯と女湯のですか」
「どういう訳か」
「ああ、その時俺も間違えたよ」
当麻もだった。
「それでシャナに攻撃されたよ」
「ああ、あれか」
ペットは二人の話を聞いて言って来た。
「あれ実は俺と紺が間違えてん」
「お前等かよ」
「たまたまのれんが落ちててな」
それでというのだ。
「戻しといたけどな」
「間違えてたんだな」
「済まん、そうなってか」
「ルイズ思いきりグーで殴ってきたよ」
明久はどう殴られたかも話した。
「本当に痛かったから」
「済まん、ほんまにな」
「気をつけてくれないと」
「俺その後でインデックスには噛まれたからな」
当麻はその時自分に起こったことをさらに話した。
「何かの弾みでな」
「それは風呂に関係ないやろ」
「ああ、けれどな」
「噛まれたんやな」
「頭をガブリってな」
「それは災難やな」
「何か俺とか明久っていつもこうなんだよな」
不幸が続くというのだ。
「本当にどうにかならないのか」
「ラックの実でも食うか?」
マトリフはぼやく当麻にこう言った。
「何だったらな」
「ラックの種っていいますと」
「運を上げる種だ」
マトリフは当麻のその問いに答えた。
「よかったら食うか」
「はい、それじゃあ」
「お前さん達は実際相当運がなさそうだしな」
話を聞くとそうだからだというのだ。
「食ってちったあ運上げるのもいいだろ」
「わかりました」
二人で応えた、明久も当麻も。そして二人は実際に実を貰って食べたが何と運は全く上がらなかった。
そんなこともあったが戦士達は戦い続け。
パックは戦いの中で言った。
「相変わらずの状況だね」
「敵が尽きないことが」
「うん、もうね」
こうノヴァに話した。
「いつも通りだから」
「このまま戦っていけばいいのか」
「そうだよ、君も無理しないでね」
北の勇者と言われた彼に告げた。
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