燃え盛る焔《ほむら》
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まだ底が見えず、衰える気配が全くない。
「だったら!」
ウィザードはストライクウィザードの最中にも関わらず、ウィザードライバーを操作する。
『チョーイイネ キックストライク サイコー』
『チョーイイネ キックストライク サイコー』
『チョーイイネ キックストライク サイコー』
消えかけては現れ、また消えかけては現れる魔法陣。
やがて、ウィザードの魔力がそろそろ底を尽きそうなところで、互いの必殺技が同時に途切れた。
ウィザードもほむらも死力を尽くしていたが、暴走するほむらとは異なり、ウィザードはすでに次の手を打っていた。
『ウォーター スラッシュストライク』
すでにウィザードの姿も限界である。青いウィザードのサファイアはもうほとんどくすんでおり、今にも解けそうである。
『スイ スイ スイ』
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
青い斬撃が、もう一度炎を吐こうとするほむらの右手の射程を上空へ反らす。
完全に開いた懐へ、ウィザードはその剣で引き裂いた。
「『カラダ……ヨコセ……』」
最後に、ほむらの口から、憑りついている亡霊の言葉を最後に、
水蒸気爆発が一気に視界を巻き込んでいった。
「はあ、はあ……」
もうウィザードですらいられない。
気絶したほむらを背負い、ハルトは膝をついた。
「ハルト! 大丈夫か?」
肩を掴んだコウスケに、ハルトは無理に笑顔を作った。
「だ、大丈夫。……じゃないかな。多分、ウォーターでここまで魔力使ったことないかも……他の姿で同じことやれって言われても無理だし」
「まあ、そうだよな。……体大丈夫か?」
「ヤバイ。今にも倒れそう。だけど……」
ハルトは背負っているほむらの方を見る。気を失った彼女は、もう先ほどまでの鬼気迫る表情をしていた人物とは思えなかった。
「それより、これ……」
ハルトは、恐竜の形のオーパーツを手にしていた。
気絶したほむらの傍らに転がっていたもの。ほむらの体に吸い込まれたものが、ほむらの気絶により吐き出されたものだろう。
「おいおいおい! 大丈夫なのか? 触って!?」
「さっきみたいな暴走はもうしないみたいだけど、いつまたああなるか分からない」
そういっている間にも、コウスケはツンツンと腫物のようにオーパーツに触れる。だが、反応はない。
「それを渡せ」
『L I O N ライオン』
突如として、ハルトの首筋に銀色の刃が当てられる。驚いたハルトは、謎の戦士とビーストの獲物が自分の目と鼻の先でぶつかる。
「!?」
「いきなりだなオイ!」
ビーストが謎の戦士と鍔迫り合いになっている。ほむらの存在もあり、
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