燃え盛る焔《ほむら》
[1/6]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「はあああ……」
謎の戦士の紫の手が大きく光る。
男のロマンたるロケットパンチが、無数にハルトたちに襲い掛かる。
「ディヴァインバスター」
それに応じて、キャスターが手のひらで円を描く。発射されたピンクの光線が、紫の拳を掻き消していく。
だが、キャスターの技は、謎の戦士が取り出した剣により両断され、霧散する。
遠距離では分が悪いと踏んだのか、謎の戦士は剣での接近戦を挑む。キャスターは焦ることなく、左手に持った魔導書を開く。
魔導書はパラパラと自動でページをめくり、キャスターは傍目だけでその内容を確認する。
「フォトンランサー」
キャスターの周囲に発生した、黄色の光の矢。謎の戦士へ一斉に発射されるが、全ていとも簡単に弾かれた。謎の戦士の剣が、一気にキャスターへ振り下ろされる。
だがキャスターは、右手に付けられた灰色の籠手でガード。そのまま、素手による格闘戦を持ち込んだ。
二人が遺跡内で激戦を繰り広げる中、ハルトとコウスケはオーパーツのもとへ急ぐ。
「あれがこの遺跡の力の根源だったら……!」
「みなまで言うな! あれを取れば多分オレたちも変身できる!」
だが、ハルトたちの足元に銃弾が炸裂する。
「ほむらちゃん!?」
「そのオーパーツは、私がもらうわ」
次は体に当てる。
そう、彼女の銃口が語っている。
「お、おう……」
コウスケが唖然とした顔で頷いた。両手を上げ、目を丸めている。
ハルトはそんなコウスケを小突く。
「お前なんでここでチキンになってんだよ」
「仕方ねえだろ。相手は銃、こっちは生身だぜ?」
「俺一応魔法は使えるんだけど……」
「リスクは犯さねえのがオレの主義だ」
「お前肝心なところ小心者なのな」
ほむらはハルトたちに銃を向けたままオーパーツに近づく。
その時、上空で何かが弾ける音がした。
お互いに距離を取ったキャスターと謎の戦士が、フロアの両端で向かい合っていた。
謎の戦士は、やがてその視線をほむらに移し替える。
「……」
先ほどとは打って変わり、彼女がオーパーツに近づくことを止めようともしない。
そして。
「力……これが……!」
とうとう、ほむらが恐竜型の石を掴み、取った。
赤々と輝くその石。直接触れている彼女には、その力が伝わっているのだろう。
「うっ……」
持っているだけで、彼女はふらついている。
「ほむらちゃん!」
「おいおい、大丈夫なのか?」
ハルトとコウスケは、彼女に駆け寄る。
だが、ほむらは呻き声とともに暴れていた。
「う……がああああああああああ!」
「ほむらちゃん!」
「おい、お前!」
コウスケが謎の戦
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ