外伝〜連合の思惑〜 後篇
[6/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
掲げている”理想”だ。」
「”メンフィル帝国が掲げている理想”というと………」
「――――――”全ての種族との共存”、ですね。」
ステラの質問に答えたリィン恩答えを聞いたアルティナが考え込むとエリゼが答えを口にした。
「ああ。”共存”を目指している以上、自国に対する周辺国家の”印象”は気にするはずだ。――――――特にメンフィル帝国がゼムリア大陸で本格的に活動する為に色々とお世話になったリベール王国との友好関係は重視しているようだから、そのリベール王国のメンフィル帝国に対する印象を悪化させるような事は可能な限り避けるつもりなんだと思う。」
「リベール王国のメンフィル帝国に対する印象を悪化…………―――――!”不戦条約”ですか……!」
「”アルスター襲撃”の件でエレボニアとリベールが戦争勃発寸前の状況に陥っているとはいえ、リベールは未だ連合に加わらずエレボニアとの”開戦”も宣言していませんから、もしかしたらリベールは今でも”対話による和解”で今回の戦争を終結させることを望んでいるかもしれませんね。」
「そしてもしこの戦争でメンフィル帝国がエレボニア帝国を滅亡させれば、リベール王国のメンフィル帝国に対する印象の悪化は避けられない為、それを避ける為にもエレボニア帝国との戦争に勝利しても、エレボニア帝国を存続させることを考えている……という事ですね。」
「あ………」
リィンの話を聞いてある事を察したクルトは目を見開いて声を上げ、アルティナとステラは静かな表情で推測し、リィン達の話を聞いたアルフィンは呆けた声を出した。
「メンフィル帝国はそれでいいとしても、クロスベル帝国はどうしてなのでしょう?………こんな事は言いたくありませんが、”不戦条約”が締結されるまでクロスベルの状況――――――”クロスベル問題”の件を考えるとクロスベルのエレボニアに対する印象は”最悪”だと思われるのですが………」
「実際、その”クロスベル問題”の原因の一つである旧カルバード共和国を滅ぼしていますものね……」
エリスが複雑そうな表情で新たな疑問を口にするとセレーネも複雑そうな表情で呟いた。
「エリス先輩達もご存じの通り、クロスベル帝国は”新興の国家”――――――しかも建国されてからまだ半年も経っていません。その為戦争状態に陥っていない他国との新たな国交を開きやすくするためにも他国のクロスベルに対する印象を良くする手段として敗戦後のエレボニアを国として存続させることを考慮しているのだと思われますわ。ましてやクロスベルは”クロスベル問題”をリベールが提唱した”不戦条約”によってかなり緩和されたという”恩”がある事で戦後のクロスベルの国交を良好なものにする為にも今回の戦争の件で”不戦条約を提唱したリベール
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ