外伝〜連合の思惑〜 後篇
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「メンフィル帝国は新たに領主となる方に対してそのようなサポートまでされるのですか……」
エリゼの話を聞いたアルフィンは驚きの表情を浮かべて呟いた。
「ちなみに兄様達の場合はメンフィル帝国が兄様達に領地経営をする者として相応しい能力があると判断するまでクロイツェン州の”臨時統括領主”を務める事になっている方々の補佐として、その方々の仕事を手伝いながら学ぶという事になっています。」
「ハ、ハハ……俺達の為にそこまで考えてくれている事にありがたいと思うべきか、既に俺達の将来を決められている事を複雑に思うべきか悩む所だな……ちなみに俺達の将来だが、この戦争が終結してからそうなる事になっているのか?」
エリゼの説明を聞いて冷や汗をかいて苦笑したリィンはエリゼに訊ねた。
「”義勇兵”のセレーネやエリスはともかく、”現役の軍人”である兄様の場合は今回の戦争が終結しても”軍人”を続けたいのであれば、領地経営関連の教育は兄様がメンフィル帝国軍人を退職するまで待って頂けるとの事です。――――――とは言え、メンフィル帝国としてもいつまでも領主を”臨時”のままにはしておけませんから、待つにしてもせいぜい10年あたりが限度と思われます。」
「そうか…………ちなみにセレーネとエリスの場合はどうなるんだ?」
「セレーネとエリスも希望するなら一般的な高等学校卒業の年齢である18歳まで領主を支える者としての教育を待って頂けるとのことです。ですから二人――――――いえ、セレーネとエリスもそうですが、アルフィンさんも望むのであればこの戦争が終結した後、トールズとアストライア以外の学術機関に転入して新たな学生生活を送っても構いませんし、アルティナさんもエリス達のように学術機関に入学したかったら、希望の学術機関に入学して学生生活を送っても構いませんよ?――――――ちなみに先に言っておきますが”学費”に関しては心配する必要はありません。セレーネはルクセンベール卿やサフィナ様達が学費を出してくれますし、エリス達の学費に関しては私と兄様が出します。」
リィンの質問に答えたエリゼはセレーネとエリス、アルフィンとアルティナに順番に視線を向けた後微笑み
「そんな……お兄様を差し置いて、わたくし達だけ学生生活を楽しむ訳にはいきませんわ。」
「ハハ、俺の事は気にする必要はないさ、セレーネ。学生生活はトールズでもそうだが、黒獅子の学級(ルーヴェン・クラッセ)でも十分経験したからな。しかも幸いにも今の俺の軍位は”少将”だから毎月メンフィル帝国から俺に支払われる給料もエリゼ程ではないにしても高額な給料だから、エリゼと協力すれば3人分の学費くらい余裕で出せるさ。」
エリゼの申し出に対して申し訳なさそうな表情を浮かべて呟いたセレーネに対してリィンは苦
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ