父よ、母よ、妹よ 前編
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宙高く飛び上がると志郎の腰に巻かれたベルトが激しい音を立てながら、その場の空気を吸い込む。
志郎は改造人間としての本来の姿に変身し、スポットライトから地面に颯爽と着地した。
その姿は赤い仮面に緑色の眼、風にたなびく白いマフラー。
人間の自由と愛の為に戦う正義の使者『仮面ライダーV3』である。
「反逆者が!今ここで粛清してくれるわ!!」
「1人で来たことをあの世で後悔するがいい!」
ドクトルGの隣にいた2人組の護衛がカメバズーカとギロチンザウルスに変身し、まるで獣のようにV3に飛びかかった。
最初にV3への攻撃を開始したのはギロチンザウルスだった。
ギラギラと光るギロチンの刃状の右腕がV3の首めがけて突き出される。
しかし、V3はその腕をヒラリとかわすとがら空きになった胴体目掛けて、強烈なパンチ。
「V3パンチ!!」
ギロチンザウルスはV3の放つ強力な一撃に苦し声を上げ、遥か彼方に吹っ飛ぶと爆発四散した。
「グワァァァァァーーー!!!」
ギロチンザウルスの最後を見たV3は次にカメバズーカを退けるべく、辺りを見回す。カメバズーカはV3から少し離れた、スタジアムの中央に立っていた。
「ギェッヘヘ、ギロチンザウルスの仇は俺がとるぜ〜」
カメバズーカは嫌らしく笑うと、自身の甲羅に搭載されたバズーカ砲の照準をV3に合わせた。ロケット弾の軌道上にはまだ逃げ遅れた市民が数十人程いるがおかまいなしだ。
「喰らえぇぇ!!」
ドォォォォーーーン!!!
V3はすんでのところで躱したが、ロケット弾はV3の後方にいた市民を直撃した。巻き添えを喰らった市民が宙を舞う。
「まだ人がいたのに!なんてことをぉ、許さんぞ!カメバズーカッ!」
V3は激怒し、カメバズーカを指差して叫ぶ。V3は高く飛び上がると、ドリルのように回転しながらカメバズーカの方へ降下する。
「V3ィ、きりもみキィィック!!!」
「ズゥゥーーカーーー!!!!」
V3の自慢の蹴り技がカメバズーカの肩に命中。絶対の防御力を誇るカメバズーカでさえ、その威力に耐えきれず爆死する。
「残るはお前だけだ!ドクトルG!!」
「親衛隊が全滅するとはッ!!こうなったら俺が相手をしてやるッ!!」
そう言うとドクトルGは盾を自身の顔の前で構え直す。するとブクブクと泡を吹き出し、怪人態に変身した。
盾をどかして顕になった姿は中々に厳しいものだった。青いカニのような鋏や顔、額にはメガホン状のレーザー砲。
これこそドクトルGの悪魔の正体、カニレーザーである。
「タ〜ラ〜バ〜、どうだ、V3」
「
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