第三話 招集
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
剣使いだ」
軽く、会釈をするドルフ。
「ドルフ。彼らは、オド村から応援に来てくれたパーティだ。彼がリーダーで、片手剣使いのリエン」
「よろしく、ドルフ」
「ああ」
パーティリーダーは、レイニスに意見したあの男だった。彼が片手剣使いだとすると、もう一人、軽装備の女が双剣使いだろう。女性ハンターというだけでも数が少ないが、その上で双剣というハイリスクな武器を扱う者はかなり珍しい。
「ラッセルだ。よろしく頼む」
「ユニよ。よろしく」
続いて、重装備の男と、双剣使いの女が名乗った。残るは怪我を負ったボウガン使いの男だけだったが、彼は不貞腐れたように、そっぽを向いていた。
「……カジン。僕らの臨時のパーティメンバーなんだ。そう機嫌を悪くするな」
「はっ……」
怪我をして、一人だけ調査に出られないことが不満なのか。それとも、ドルフがパーティに加わることが不満なのか。何にせよ、カジンという名のボウガン使いが、ドルフを快く思っていないのは確かだった。
「……まあ、自己紹介が終わったところで、依頼の詳細に移ってもいいか?」
「ええ、どうぞ」
そうして、バッゾが依頼の説明を始めた。
依頼は、大きく分けて二段階ある。一段階目は、何度も言われている通り、ベラーナ村東部にある古塔の調査。観測されたエネルギー波の原因を突き止めること。二段階目は、この原因の『討伐・排除』だ。報酬金も二段階に分けられ、更にはそこに危険依頼手当が追加される。金にがめついハンターならば大喜びだろうが、その分、危険度は他の依頼と段違いに高い。
尚、一段階目となる古塔の調査の成否判定は、エネルギー波の原因の解明によるものとする。それがモンスターであればその外観、能力の報告。別の何かであれば、それも随時報告。
また、危険な依頼であるため、依頼が失敗した際のペナルティは設定されない。本来は必要なはずの依頼の受注金も、必要とされない。
調査に向かう人員は、カジンを除いた四人。リエンとドルフの二人をリーダーとし、そこにラッセルとユニが加わる形だ。前衛職が四人となってしまう心配はあったが、ユニは今回の依頼に、双剣ではなくボウガンを担いで参加する。
「……大丈夫なのか? 使い慣れていない武器で」
「大丈夫。私、元々ボウガン使いだったから」
と、ユニが言う。元はボウガン使いだったが、カジンがパーティに参加したことで双剣に鞍替えしたという。
「……何か、質問はあるか?」
依頼の詳細説明が終わり、バッゾがそう問うと、ドルフとリエンの二人が手を挙げた。
「あ、先にどうぞ」
「ああ。塔は普段嵐に包まれているだろう。今の快晴はいつまで続く? 調査の途中に嵐に包まれたらどうするつもりだ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ