第六百四話 マウリアの推理その七
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「だからだよ」
「パイプ持ってるからホームズなんだ」
「みたいだね」
「こんなホームズはじめて見たよ」
シッドは唖然とした顔で言った。
「僕は」
「僕もだよ」
トムもこう返した。
「流石にね」
「こんなホームズないよね」
「うん、それであれがワトソン?」
ホームズとほぼ同じ外見の男が出て来た。
「若しかして」
「字幕観たらそうだね」
「僕も字幕観てるけれど」
見ればワトソン役の俳優にホームズの役者がやあワトソン君と呼んでいると字幕でしっかりと書かれている。
「それでもね」
「信じられないよね」
「うん、どっちがどっちか区別つきにくいし」
「ターバン巻いていて」
頭にというのだ。
「口髭もね」
「生やしているから」
「だからね」
「僕もだよ、何か背も体型も」
そういったものもというのだ。
「同じでね」
「区別つきにくいね」
「そうだよね」
「だってね」
エミリーが言ってきた。
「マウリアの人達って男の人は皆ターバンを巻いていて」
「口髭生やしてるから」
「だからね」
こうトムに話した。
「区別つきにくいのよね」
「どうしてもね」
「私達にはね」
連合の者達にとってはというのだ。
「どうしてもね」
「そうなんだね」
「だからね」
それでというのだ。
「もう区別のつきにくさはね」
「仕方ないんだ」
「私もどっちがどっちかね」
どちらがホームズでどちらがワトソンかというのだ。
「わかりにくいわ」
「エミリーもなんだ」
「ええ、どうもね」
「ううん、いきなり凄いね」
シッドはカーリー女神と区別のつきにくさから言った。
「この映画って」
「そうだね、何でホームズがカーリー信仰してるかとか」
「あとパイプ持ってるだけでホームズとか」
「お部屋も全然違うし」
カーリーの祭壇があるそこはというのだ。
「本当にね」
「というか生贄ない?」
シッドは祭壇を見て言った。
「あの鶏肉って」
「ああ、生贄じゃないよ」
「殺して捧げてはいないんだ」
「流石にマウリアでも今生贄はないよ」
「そうなんだ」
「ただ。食べものを捧げるから」
それでというのだ。
「生肉もね」
「捧げるんだ」
「そして捧げたお肉もね」
映画では鶏肉である。
「しっかりとね」
「食べるんだ」
「そうだよ」
「まあ生贄じゃないならいいけれど」
シッドとしてもだ。
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