最終章:無限の可能性
第284話「集いし“意志”」
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「結局出来るのは皆が帰ってくる場所の確保……だね」
「……いえ、私達に出来る事は、まだあるわ」
とこよの言葉を、椿が否定する。
見れば、椿は何かを思いついたように神界の奥を見ていた。
「伝心も念話も通じない。でも、式姫としての契約や葵とのデバイスとしての繋がりはちゃんとある。……だから、そこを辿れば―――」
そこまで言った瞬間、アルフとザフィーラが障壁を張る。
次の神が“天使”と共に攻撃してきたのだ。
「ぐっ……!?」
「この重圧……重力関係の“性質”か!」
初撃を防いだ直後、全員に途轍もない重圧がかかる。
本来なら立ち上がれないどころか自重だけで潰れる程の重圧に拘束される。
「ふん……!のこのこと現れたのは愚策よな!」
追撃のために神と“天使”は転移で接近してきた。
そこへ、ディアーチェが率先して魔法を放つ。
他の魔導師勢も同じく魔法を放ち……神が繰り出した黒い球に全て吸い込まれた。
「っ、重力を利用して攻撃を引き寄せてる……!」
「なるほど、生半可な遠距離攻撃じゃ全部吸い込まれる訳か」
ユーノが言った通り、黒い球はブラックホールのような性質を持っていた。
それによってあらゆる攻撃はそれに吸い込まれるが……
―――“森羅断空斬”
「“意志”さえあれば、文字通りなんだって斬れるよ」
あらゆるモノを切り裂く斬撃によって、その球は霧散した。
「なっ……!?」
「さすがに慣れたぜぇッ!!」
「ふッ!!」
その際の動揺を、誰も見逃さない。
近くにいた者が“天使”を抑え、シグナムやヴィータなどの残りで神を叩く。
“意志”を伴ったあらゆる攻撃を仕掛け、障壁ごと一気に“領域”を削る。
「人を、生命を嘗めるんじゃあないよ」
紫陽の呟きと共に、神は驚愕の表情のまま消え去っていく。
既に、入り口にやってくる神は大した強さを持たない。
帝や緋雪が相手ならば、正面から打ち砕ける程、他の神に比べて弱いだろう。
「……それで、何か策はあるのかい?椿」
「ええ。上手く行く保証はない……いえ、私達の“意志”次第だけどね」
改めて、紫陽が尋ねる。
同時に、人員を整理して椿の話を聞く者以外で防衛に当たらせる。
これで再び神が襲ってきても、話が途切れる事はない。
「聞かせな」
「優輝との契約、それと葵とのデバイスとしての繋がりから、漠然とだけど二人の位置がわかるわ。この世界において方角も曖昧だから、厳密に“位置がわかる”とは言えないのだけどね……」
「つまり、椿なら辿り着けると?」
「いえ、それだけだと意味がないわ。私だけだと無謀だし、かと言ってここを手薄
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