ライト プリーズ
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なまで言ってる場合か!? とにかく逃げるのが先だ!」
コウスケに腕を引っ張られ、ハルトは改めて逃げ出す。
「でも、まだ魔力はあるはずなんだけど……」
「まだ言うか!」
『ライト プリーズ』
ライトだけならばまだ使える。
変身ができなくなった現状に、ハルトは苦悶の声を上げた。
「でも、岩よりオレたちの方が速えみてえだからラッキー……」
コウスケの言葉は、だんだん細々と消えていった。
ずいぶん前に走っていたはずのほむらがヨレヨレになっている。そのまま、ハルトとコウスケが追いついた。
「あれ? ほむらちゃん……もしかして……」
「ぜえ、はあ、ぜえ、はあ……」
本気で疲れ果てた顔で、ほむらはハルトを見上げる。
「運動苦手?」
「う、うるさい!」
ほむらは怒鳴った。
「魔法少女に、変身できれば、こんな罠、どうってこと、ないのよ……! なんで、生身の体に、戻ってるのよ!」
「……やばい。なんか、無理するほむらちゃんが可愛く見えてきた」
「殺すわよ! ……だいたい、何で、変身、出来ないのよ!」
「変身できないの、君も?」
「……っ!」
ほむらはきっと睨む。
「こんな、ところで、こんな、バカみたいな罠で……」
ほむらの足は、ハルトよりも後ろに下がっていった。
そうして、ほむらがぺしゃんこになる寸前。
「頼む! コネクトは使えてくれ!」
『コネクト プリーズ』
天の行幸か。現れた魔法陣からウィザーソードガンを取り出し、その刃先をほむらのすぐ後ろに投影する。ハルトはそのままほむらを抱き寄せ、ウィザーソードガンの元に押し倒す。
「松菜ハルト!?」
「静かに!」
上手く行くかは賭けだった。
巨岩はウィザーソードガンを起点にジャンプ。ハルトとほむらを飛び越え、そのまま先に転がっていった。
「うおおおおおおおおおおお!?」
そのまま、岩はハルトたちのことを忘れたように、コウスケとキャスターへ走っていった。
「お、おい! 何立ち止まってんだよ! 逃げろ!」
コウスケは、目の前のキャスターへ避けんだ。
彼女はなぜか立ち止まり、こちらに向けて腰を落としている。
「……」
キャスターは静かに息を吐く。コウスケが彼女と入違った時、コウスケはキャスターの目を見て背筋が凍った。
そして。
「はっ!」
生身のキャスターは、その拳を巨岩に叩き込む。スポンジ製だったかのような埋め込み具合とともに、岩石は粉々になった。
「________」
コウスケはあんぐりと開いた口が塞がらなかった。岩石の雨のなか、キャスターはコウスケに振り替えることなく告げた。
「古代ベルカ
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