第4話 訪日!日本世界との邂逅!!
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多少、変えられ………!!!」
本位は途中であることに気づき、言葉を止めた。周囲の人間は不思議そうに彼の顔色を伺う。
「そうか、それが狙いか…。これからの付き合いも一筋縄ではいかないな」
「総理、どういうことです?」
自嘲気味に天を仰ぎ見る本位に菅原が問いかけた。すると本位はゆっくりと話し始めた。
「ブラック将軍が提案したメディア規制、一見すれば我々だけが負担しているようにも見えます。しかし、思い出してください。次の衆議院選挙がいつあるのかを」
その場の皆が壁に備え付けられたカレンダーに注目する。次の衆議院選挙は1週間後だ。だが、それがどうしたというのだろう。
「分かりませんか、あの御仁は私達の政権の延命を図っているんです」
ますます分からない。一体、それの何がどうなれば一筋縄でいかなくなるのだろう。
「知っての通り、次の選挙は大荒れが予想されています。新興政党のEP党の勃興に、民生党や共生党の弱小化…、何が起こるか分かりません。
しかし一番恐ろしいのはメディアの存在です。今まで推していた野党が弱体化したことで何をしでかすか……」
本位以外の閣僚達は一様に頷く。戦後のマスコミの横暴は凄まじい。国営放送局のサブリミナルに、都知事捏造テロップ事件…挙げればきりがない。ましてや、民生党や共生党というスポンサーを無くした今、生き残りをかけてさらに"政権批判"に勤しむ可能性がある。
ここにきて、ようやく嘉納はショッカー側の真意を理解した。
「そうか、俺達にメディア関係者を逮捕させるように仕向けて、反ショッカー的になりうる異分子を日本国内から取り除こうとしたんだな。"親ショッカー的な現政権"を存続させるために…!!」
ここ数ヶ月で日本を取り巻く状況は一変した。
門の出現に、帝国との戦争、ショッカーの登場…。
そのせいで国民の与党への支持もぐらつき始めた。
政権交代が起こる可能性を危惧してありとあらゆる手を打った。大きな声では言えないが財界や団体に金を配り、得体は知れなかったがEP党と連立合意を結ぶことを決めた。
しかしそこまでしてもメディアの徹底的な政権批判には敵わないところがあった。
ここにきてショッカーが提案したマスコミ規制は正に渡りに船だった。
「ショッカー側の狙いが見えてきましたね。
…今度の選挙で万が一、我々の政権が倒れたらショッカーの対日戦略が一変する恐れがあります。そして、メディア規制はそれを防ぐ一手となりえます。つまり、こちらにも損はない上に、ショッカーも得をしているというわけです」
嘉納や本位と代わるようにして、菅原は外交官としての見地を呟くように言った。
「対内的には日本から一方的
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