第4話 訪日!日本世界との邂逅!!
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になりました、ブラック将軍)
千堂は隣に座っているブラック将軍の方を見ながら心の中で彼に礼を言った。
巧みな交渉術を目にし、千堂の中ではブラック将軍の尊敬度がぐんぐんと上がっていた。
悩みの種が消えて胸を撫で下ろすショッカー側に対して、本位はぐったりと疲れたような様子だった。そして本位はゆっくりと日本側の要望を伝え始めた。
「日本国からの要望は1つだけです。お互いにこの関係を維持、発展させていくために未来志向で努力していきましょう」
ブラック将軍は堂々とした態度で本位やその他の閣僚の目を一人一人、ジッと見つめる。
「ふむ、その通りだな。互いに努力しよう」
「ありがとうございます」
本位は嬉しそうに微笑んだ。
そしてそれと同時にショッカー側でも微笑んでいる男がいた。千堂である。親善大使としては日本国との友好の発展を喜ばない理由はなかった。
そうして会談は無事、終了した。ショッカー側の使節団一行は立席する。閣僚がドアを開け、続々と使節団のメンバーが退室しようとする中、ブラック将軍はふと、思い立ったかのように立ち止まった。千堂や日本側の代表達は何事かと彼を注視する。
「…最後に1つだけ言わせてくれ、我々は『貴国』との交流の進展に期待するぞ」
!!!!!!!!
本位ら、日本側の代表は驚いた。
ブラック将軍は会談中、日本のことを『日本側』や『日本』としか呼んでいなかった。しかしたった今、初めて日本のことを『貴国』と呼んだからだ。それは公式の場でショッカーが日本を国家として認めたということを意味した。
正式に承認するのは国交を開設した時になるだろうが、今回のブラック将軍の発言は極めて大きいものだ。
「では総理、また後ほど。次の予定は東京視察だったな。楽しみにしているぞ」
そう言うとブラック将軍はゆっくりと歩き出し、千堂もそれに続くように退室した。
会議室から使節団一行が完全に退室し終えた後、本位達はホッと姿勢を崩した。
皆、疲れ果てている様子だった。
「ふぅ、想像以上でしたね」
「ああ、だが完全に会談の主導権を向こうに握られていたな」
一息つく本位に答えるのは防衛大臣を務める、嘉納太郎である。非常に悔しそうな様子だ。
「で?マスコミはどうすんだ、本位さんよ。検閲でもやるつもりかい?」
嘉納としてはそこが一番気になっていた。本位は頭を抱え、唸るように呟いた。マスコミ規制など民主主義のこの国でどう考えてもできるわけがないからだ。
「……公安に動いてもらいましょう。マスコミ関係者の不正や犯罪を洗いざらい調べて一斉に逮捕するんです。そうすればショッカー批判をする世論を
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