第4話 訪日!日本世界との邂逅!!
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はできません」
『悪いのはマスコミである。日本政府を責めるのはお門違いだ』。本位がそう言いたいのがひしひしと伝わった。
しかし、ブラック将軍はまるで想定内の発言であったかのように、意に介さないといった様子だ。
「…日本側の主張は理解した。確かにそういう解釈も可能だろう。だが、その自由なマスコミとやらのせいで少し困ったことになっていてな」
「え?」
「対日強硬派……要するに、『日本国に懲罰攻撃を加えよ』と叫ぶ勢力が一定数出てきてしまっているのだよ」
ざわ!!!
強硬派についての初言及に日本側の席がざわめく。ショッカーとの武力衝突の可能性がここで浮上したからだ。ブラック将軍は現在、強硬派が壊滅しかけていることをあえて言わなかった。
しかし、それが功を奏し、日本側に対して大きなアドバンテージとなっていた。本位に至っては目を白黒とさせている。ざわめく日本側の席の中で1人の男が恐る恐る手を上げて質問した。菅原である。
「その勢力はショッカーの政府内でどれだけの影響力があるのですか?」
「影響力はまだ小さいな。だが、この現状もどれだけ持つか…これから拡大する可能性もあるな」
ブラック将軍は含みを持たせて答える。
ショッカーとの全面戦争。技術力、軍事力、国力ともにショッカーが圧倒的に有利なため、戦えば日本が負けるのは確実。最悪、本土侵攻さえもあり得る事態に日本側は動揺を隠せない。
ブラック将軍はその様子を見て、ニヤリと笑った。
ブラック将軍の交渉術に千堂は舌を巻いた。いや、千堂だけではない。その場にいるショッカー側の全ての人間が改めてブラック将軍の凄さを再認識させられていた。
強硬派の増長。それは日本にとっては悪夢そのものだ。実際には既に壊滅したも同然なのだが、日本世界のマスコミが反ショッカー報道を繰り返す限り、息を吹き返すかもしれないので、あながち嘘ではない。
ブラック将軍は『強硬派の台頭とそれに伴う日本侵攻』という恐怖を与えることで、日本が自由主義の国であるにも関わらず、事実上のマスコミ規制をせざるを得ない方向を作り上げたのだ。
それからブラック将軍は大袈裟に俯いてみせた。まるで今後の未来を憂いているかのような仕草だった。
「吾輩個人としても日本と不幸な行き違いがあるのは不味いと思っているのだ。どうだろう?完全な思想統制を要求しているわけではない。ただ我々としては友好の障壁を取り除きたいだけなのだ」
「……分かりました。何とかしましょう」
本位はブラック将軍の要求を呑んだ。いや、むしろ相手に脅威を説かれて半ば強制的にそうさせられたという感じだ。
(脅威を説いて恐怖を与えることで、相手を動かす……か。勉強
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