外伝〜連合の思惑〜前篇
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雄を決する為にも儂らはこんな所で倒れる訳にはいかぬ。」
「―――結構。”灰の騎神”達――――――リィン少将達にも貴方達が撤退を決めた為、これ以上の攻撃の厳禁である事は伝えておきますので、元帥も下の者達にこの場での戦闘は厳禁である事を徹底させてください。」
「あいわかった。それにしてもリィン君が連合―――――いや、メンフィル帝国軍内で”少将”に昇進していたとは………ふふっ、エレボニア帝国軍の最高司令官としては複雑じゃが、”トールズ士官学院長”としては誇らしいものじゃの………――――――エルミナ皇妃、可能であるのならばあの”灰色のカレイジャス”とリィン君の関係を教えて頂けないでしょうか?彼がかつて通っていた学院の長として、Z組の諸君より一足早くトールズから去ったリィン君達の今の状況を知りたいのです。無論連合にとって支障がないレベルの情報で構いません。」
エルミナとの会話のやり取りでリィンの昇進を知ったヴァンダイク元帥は驚いた後苦笑し、そして気を取り直してエルミナに問いかけた。
「そのくらいでしたら構いません。あの飛行船はそちらもある程度把握はしているでしょうが、メンフィル帝国がリベール王国の協力によって開発したリベールの”白き翼”、エレボニアの”紅き翼”の姉妹艦である”アルセイユ三番艦”――――――”灰色の翼レヴォリューション”です。そしてリィン少将はレヴォリューションを運用して活動する軍団を率いる立場である”軍団長”を任されています。」
「”灰色の翼”………ちなみにその軍団の名は何という名前なのでしょうか?」
「―――”灰獅子隊”。それがリィン少将が率いている軍団の名です。――――――それでは私はこれで失礼します。」
ヴァンダイク元帥の問いかけに答えたエルミナは通信を切った。
「”灰色の翼”に”灰獅子隊”か……やれやれ、どちらもZ組を含めたトールズの者達にとっては縁がある皮肉な名じゃな……全軍撤退!これよりノルティア州奪還軍は、ラウス市郊外に移動する!」
「イエス・コマンダー!!」
エルミナが通信を切った後疲れた表情で溜息を吐いたヴァンダイク元帥は表情を引き締めて撤退の指示を出した。そしてノルティア州の奪還の為に進軍していたエレボニア帝国軍は撤退し始めた。
〜ヴァリアント・ブリッジ〜
「さすがはあの”鉄血宰相”や”紅毛のグレイグ”の上官を務めていた”名将”ですね。未知の戦力を把握すれば即座にノルティア州の奪還を諦めて、撤退するとは。予想通り念の為に考えていた第二、第三の策が無駄になりました。」
撤退し始めたエレボニア帝国軍の様子を映像端末で見ていたエルミナは感心した様子で呟き
「やれやれ、同じ爺さんの元帥でも
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