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おぢばにおかえり
第六十二話 二人乗りその三十七

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「かなり活躍されたの」
「大分昔ね」
「明治二十年ってね」
「百数十年は昔じゃない」
「その頃のお話って」
「その頃の人で」
 その大教会の初代会長さんでした、ちなみに奥華の初代大教会長さんにも入信された逸話があります。
「そこからその大きな大教会がじまったの」
「そうなのね」
「ヤクザ屋さんでも正しい道に入られるのね」
「自分を反省したら」
「そうしたら」
「確かにあんまりな人もいるけれど」
 それでもです。
「こうしたお話もあるから」
「例えどんな嫌な奴でもなのね」
「底意地が悪くて性根が腐っていても」
「助けられるのね」
「そういうことね」
「そうよ、確かに聞く限り最低だけれど」
 その後輩の子はです。
「助けられるのがおみちよ」
「だからちっちも信じていて」
「教会も継ぐのね」
「そうするつもりなのね」
「そのつもりよ、ただおみちは一人よりも」
 自分自身だけでも通れます、けれどなのです。
「二人、夫婦だったらね」
「そうよね」
「じゃあもうちっち相手見付けたみたいだし」
「安心していいわね」
「相手?」
 またわからないことを言われてです、思わずきょとんとなりました。そのうえで友人達に尋ね返しました。
「誰なの?」
「ああ、やっぱりね」
「ちっちらしい返事ね」
「そう言うって思ったけれど」
「それできたのね」
「だから誰?」
 私はまた皆に尋ねました。
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