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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
75 Revolt 〜後編〜
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…間に合わない…」
『炎山サマ…』

「くっそぉぉ!!!」

炎山の声が室内に響き渡る。
膝をつき、下を向くブルースをウイルスの大群が覆い尽くそうとしていた。
残り僅かなHPのブルースには致命傷以外の何物でもない。
コマンドキーを連打したところで、転送が早まるわけではない。
それを理解しているはずなのに、炎山はPETの画面を割りそうなほどの力で叩き続けていた。
その場にいた誰もが、ブルース、そして炎山の敗北を覚悟した。
だが次の瞬間、耳を貫くような音がスピーカーを鳴らした。

『……誰だ!?』
「ブルース!?何が起こった!?今の音は何だ!?」
『狙撃です!誰かがウイルスに攻撃を…』
「狙撃……誰が……」

「間に合ったか……熱斗、ロックマン」

ブルースを押しつぶそうとしていたウイルスの大群を次々と紫色の光線が蹴散らしていく。
いきなりの救いの手に祐一朗を除く皆が一瞬だけ固まった。
そして、祐一朗の頭に浮かんだその『射手』が上空から姿を現す。

『うぉぉ!!フミコミクロス!!!』

射撃で空いた、ブルースとウイルスの間のスペースに青い閃光が突っ込んだ。
目にも留まらぬ斬撃が再びウイルスの大群を蹴散らす。
ブルースはゆっくりと顔を上げる。
そこには予想していた通りの青いヒーローが立っていた。

『…ロックマン』
『ブルース!大丈夫!?』

ロックマンはブルースに手を差し伸べた。

「ロックマン…キサマ、どうして?」
『炎山も。ありがとう。おかげで熱斗くんも戻ってきた』
「何?」

『オッス!炎山!ここまでよく粘ってくれたぜ!』
「光…」

熱斗は留置場でマヤのPCを介することでロックマンをオペレートしているのだ。
ロックマンも研究室から留置場を結ぶ中継機の1つからコピーロイドを抜け出してアクセスしていた。

『後は僕たちに任せて!』
『ロックマン!行くぞ!!バトルチップ!ネオバリアブル!!』
『うん!!』

ロックマンは熱斗のオペレートに従って、ウイルスに立ち向かっていく。
右腕に装備したネオバリアブルでウイルスを次々と切り裂いていく。
だが一向に数は減らない。
剣を振るう度に僅かに先が見えてはすぐに見えなくなる。

『ッ!あれだ!』

一瞬だけ、リサがダウンロードしようしていた証拠ファイルが見えた。
ウイルスの大群がまるで守るようにファイルの周囲を覆っている。

『キリがない!!』
『一撃で決める!!プログラムアドバンスだ!!』
「待て、光!ここでプログラムアドバンスを使えば、証拠ファイルもろとも…!」
『炎山!500バリア、頼めるか?』
「バリア!?何をするつもりだ!?」
『いいから!!準備してくれ!!』
「クッ、分かった」

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