第三章 リベン珠
第30話 旅の終りと破壊の神:後編
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
あれ』をやるというの?」
その事に驚く純狐であったが、今自分が相手にしている二人なら、それも納得かと思い首を縦に振るのだった。
すると、純狐はヘカーティアが纏っていた炎に勢いよく包まれたかと思うと、一瞬の内に二人の姿はかき消えたのであった。そして、姿をくらましたヘカーティアの声がどこからともなく響くのだった。
『黒銀勇美に鈴仙・優曇華院・イナバ。勝負は仕切りなおしよ』
「逃げる気ですか!?」
ヘカーティアの声にいきり立つ鈴仙であったが、それを勇美は宥めるように言う。
「鈴仙さん、こちらとしても敵の情報が無い状態で戦うのは分が悪いですよ。──八意先生からスキマ経由で届いているんですよ、敵の素性についての手紙が」
「お師匠さまから?」
そう聞いて鈴仙は思った。彼女は永琳に師事しているが故に、その頭脳がいかに物事を良い方向に運ぶかを良く知っているのだ。その永琳から情報が届いたのだ。今はそれを頼るのが懸命というものだろう。
なので、鈴仙はここは勇美の提案に賛同する事にしたのだった。
「分かりました勇美さん。ここは一先ず体勢の立て直しをするのがいいみたいですね」
「ええ、その方が私達と純狐さん達のお互いのためになると思いますから」
そう言い合う二人の様子をどこかで見ているヘカーティアから再び声が掛かった。
『話は決まったようね。私達は今、擬似的に創った地獄の世界にいるから、私達を恐れないのならすぐ側に入り口を開けてあるからそこから来なさい』
そのヘカーティアの指摘通り、辺りを見れば向こう側に黒いもやのような物が漂っていた。これが、ヘカーティアがここに来る際に通って来た入り口だろう。
それを見て勇美達は、今度こそ最終決戦となる事を覚悟した。その戦いに赴く為に、今は永琳からの情報を確認したりして、体勢の立て直しをするべきだと二人は意気込むのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ