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MOONDREAMER:第二章〜
第27話 ダサかっこいい的な何か:後編
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構な位流行っているからね〜♪ 寧ろそういうあなたのアメリカタイツの方が珍しいよ」
「そういうものかな〜?」
 そう言ってクラウンピースは首を傾げるのだった。それは無理のない事かも知れない。自分の文化がどれだけ変わっていようとも、それを他の文化の者の目を通さずに気付く事など難しい事なのだから。
 なので、クラウンピースは「それはそうと」と考え直す事にして話を続けた。
「まあ、それはそれで、取り敢えずあなたは今こうしてすっかり姿を確認出来るようになったって事よ。この状況をどうするつもり?」
 確かにクラウンピースの言う通りである。今まで上手く隠れながらこの規格外の妖精と渡り合っていたのだ。それが今こうして相手にはっきりと姿を確認されている状態なのである。率直に言えば勇美は今、不利な状態という事だ。
 だが、そんな状況でも勇美は決して臆する事はなかったのだった。それにはさすがのクラウンピースも訝る事となる。
「な、何であなた。今のこの状況で平然としていられるってのよ!?」
 そういきり立つクラウンピースに対して、勇美はすこぶる落ち着いた態度で、諭すようにこう言った。
「確かに私『だけ』じゃ、この場はマズかったかも知れないどね……生憎今は、『私達』なんだよね〜」
「それってどういう……」
 その言葉をクラウンピースは言い切る事が出来なかったようだ。何故なら……。
「悪いけど、あなたの後ろを取らせてもらったわよ」
 勇美でもクラウンピースでもないその声の主は、他でもない鈴仙・優曇華院・イナバからのものであった。そして、彼女は間髪入れずにスペル宣言を行う。
「【波符「幻の月(インビジブルハーフムーン)」】」
 宣言の次の瞬間、鈴仙が構えると彼女の前方から半月型の赤い波状のエネルギーが放出された。その規模は工場で使うような大型のカッターのそれのレベルであった。
「しまっ……!」
 言い切る余裕が出来なかったクラウンピースは、その大型のエネルギーの刃にその身を刻まれてしまったのだった。
 そして、彼女はその場に倒れてしまった。その物理的にも精神的にも打ちのめされた状態で彼女は呻き声を漏らす。
「ううぅっ……」
 その様子は苦悶に満ちていた。そして、今こそ勇美達はここでとどめを刺して戦況を優位にする最大のチャンスであっただろう。
 だが、彼女達はそうはしなかったのだ。そのような手段を選ばない戦い方をしてでも勝ちたいという気持ちは毛頭無かったからである。
 例えそれが、今のように勝ってこの大惨事である異変を解決しなくてはいけない状況であってもであった。そのような卑怯な手段で掴み取った平穏には如何程の価値があろうというのか。
 確かに勇美は依姫の下で修行を積むに当たって、自分には彼女のような実力も精神もないが故に多少手段を選ばないよ
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