第三章 リベン珠
第24話 報告終了と一休み
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
不服だったようで、こう抗議する。
「何を〜鈴仙さん。私がいつもそういう事ばっかり考えているような口ぶりですね。私とてこういう時位はわきまえますよ」
その言葉に続けて勇美は「まず私から脱ぎますから問題ないでしょう」と言って、自身の脱衣に手を掛けていった。
だが、その手際は極めて効率が良いのだった。ほんの数回の動作で勇美は全裸となってしまったのだから。
まず、パンツを脱ぐ。そして、慣れた手つきで帯を外す。後は支えの失った着物を脱げばそれで完了なのであった。
「ううむ……」
それを見て鈴仙は「色々ツッコミ所がある」と思って唸ってしまった。
まず脱ぎ方である。パンツを脱いでノーパンになる→帯を外す→後は素肌に纏った着物を脱いですっぽんぽん……。
やたらとエロい脱ぎ方であったからだ。普通にパンツは最後でいいのではと鈴仙は頭を抱えるのだった。
加えて、こうして見て勇美の普段の出で立ちが何気に際どいものだと思い知らされる事となったのだ。
何せ、ミニの着物の他には帯とパンツしか身に付けていないのだから。幻想郷でも中々お目に掛かれないような大胆な試みだろう。確かに腋を出したりしている者もいるが、基本的にガードが固い服装をしている者が多いのだから。
だが、まあそれは本人が良いと思っているのだからと鈴仙は咎めないようにした。他人への過度の干渉は幻想郷ではご法度であるからだ。
ともあれ、まずは勇美に脱いでもらったのだ。このままずっと彼女だけを裸にしておくのは野暮というものだろう。
「それじゃあ、先に脱いだ勇美に悪いから、私も脱ぐわね」
そう言いながら、鈴仙は心の中で自嘲するのだった。彼女は今まで基本的に一匹狼であったが故に、入浴の際にも一人で入る事が当たり前だったのだ。
それが、こうして掛け替えのない仲間の前で肌を無防備にさらけ出そうとしている。これは彼女の中で大きな変化と言えよう。
だが、些か彼女はこの時無防備になりすぎていたようだ。その事を次の瞬間に思い知らされる事となる。
「ま、待ってましたぁ〜〜〜☆」
そう吠え猛り興奮する勇美の姿がそこにはあったのだ。しかも、彼女は今全裸。故にその光景は凄まじくいかがしかった。
鈴仙は失念していたようだ。勇美の前で肌をさらけ出すなどという行為は、自ら肉体を肉食獣の前に差し出すのと同義である事を。
だが、鈴仙は至って落ち着いてその野獣と化しそうな者をたしなめるのだった。
「勇美さん、落ち着いて下さい。そう興奮されると脱げるものも脱げませんから。あなたもずっと裸ではいたくないでしょう?」
「うん、それもそうだね」
そう言って勇美はここで落ち着きを取り戻したようであった。その後は鈴仙に干渉してくる様子はない。
これでやりやすくなったと、鈴仙はまずはブラウスのボタン
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ