第三章 リベン珠
第24話 報告終了と一休み
[3/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
狐につままれるかのような感覚に陥ってしまうのだった。依姫が幻想郷の住人の成長を促したという所までは分かる。だが、この自分もまでと言われるのは意外であったのだ。
『ええ、あなたもよ勇美。自分では気付いていないかも知れないけれど、確実にあなたは幻想郷に住まう者達に良い影響を与えているわね』
「ええ〜、私がですかぁ〜……」
その事実を噛み締めていくと、勇美はどんどん胸の内が熱くなり、耳の先まで血流が熱く回っていくのが嫌という程感じられるのだった。
全くを以って長湯をした後のようにのぼせ上がりそうな話の流れになってきたものである。興奮冷めあがらぬ勇美は、ここで提案をするのだった。
「話が何だかとってもこっ恥ずかしい方向になって来ましたので、ここでパンツ脱いでリラックスしていいですか?」
「や・め・な・さ・い・っ・て!」
そう言って勇美の側にいた鈴仙は勇美の頬をぎゅうぅっと引っ張ったのである。
「そんな事したら余計興奮するんじゃないんですか? あ……、噂に聞いた通り、勇美さんのほっぺたって柔らかいですねぇ……」
「ごめんなさい鈴仙さん、6割型は冗談ですから。それに人のほっぺで遊ぶのは止めて下さい」
勇美に抗議されて、鈴仙は「4割はマジだったのか」と思いながらも彼女を解放するのだった。
それを見ながらサグメはクスクス笑っていた。
『いやあ、お二人とも仲が良くて何よりですね』
「いえ、サグメさん笑い事じゃないですよ。この子は本気でパンツ脱ごうとした事だってあるんですからね!」
『え゛……』
さすがにその事実はサグメを引かせるには十分だったようだ。冗談でやる分にはネタとして面白いが、それを本気でやろうとするのはどうかとサグメでも思う所があった。
……話がおかしい方向に進んでいる。そう思ったサグメは流れの軌道を元に戻すべく言葉を発するのだった。
『あなた方がそのように興奮しきっているのは、今日幾度となく弾幕ごっこを繰り広げたからでしょう。どうですか、これからお風呂にでも入って一汗ながしてリフレッシュするというのは?』
「あ、いいですねぇ……」
そのサグメの提案に真っ先に乗って来たのは勇美であった。彼女はその話に乗り気で承諾したのである。
何せ、実際に今日は弾幕ごっこをサグメとの戦いを合わせて三回も行っているのである。故にここでクールダウンをしておくのが懸命だろうと勇美は思うのだった。
勇美の中で話はほぼ決まったようなものであった。後は『相方』がどう言うかだけである。
「それで、鈴仙さんはどうしますか?」
「ええ、私もそれには賛成ですね。ここいらで勇美さんをクールダウンしておかないと、いつ熱暴走してもおかしくはないですからね」
この鈴仙の言い分は勇美にとって心外であったようだ。
「鈴仙さん、何を言うか〜!」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ