第三章 リベン珠
第22話 お留守番班Bチーム
[7/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
をする者がいたのだった。
「凄いのうお主、まるで『吸血姫美夕』じゃ」
「んなあぁぁっ……!!」
レミリアは妙ちくりんな叫び声を漏らしながら、盛大にむせてしまった。
「げふんげふん……、それは大人の事情の関係でマズから止めるように」
「いいと思ったんじゃがのう。吸血鬼で炎を操るなんて正にそれじゃないかの」
「だからやめなさいってば……」
レミリアはそうツッコミを入れつつ思った。寧ろ、あのヒロインと風貌的に似てるのは跳流の方だと。ミニ丈の和服に裸足ってかなり思い切った事だからこっちの方が被るのが稀なんじゃないかと。
一方で、闇の炎にその身を抉られた機械蜘蛛は動きが鈍っていた。どうやら、想定されていない破壊のされ方をして、再生がうまくいかないようである。
と、ここで彼に動きがあった。突如として、彼の胸部が開いたのである。
そして、そこにあったのは大型の砲門であった。ここから行われる事は想像に難くないだろう。
予想通りの展開が起こった。機械蜘蛛が展開した砲門から、高出力のレーザーが照射されたのだった。
「何と!」
「お嬢様、お気を付け下さい!」
この展開には、外野の二人も驚愕しながら注意を呼び掛けるのだった。ただ、再生能力に長けるだけでなく、このような大それた攻撃手段まで持つとはと。
だが、レミリアは至って落ち着いていた。寧ろ今の状況は好都合と言えるのだった──『あれ』を試すには持ってこいの展開だと。
迫り来るレーザー。そしてそれを前にしても不敵な笑みを絶やさないレミリア。その後、事は起こった。
「【解剣「レミリアソード」】♪」
そうレミリアが宣言すると、彼女の手には大振りの紅い刀身の剣が握られていたのだった。それを彼女は迫って来たレーザーの前へと翳した。
すると、そのエネルギーはみるみる内に刀身へと吸い込まれていったのだった。そして、その剣は見事にレーザーを吸い尽くしたのである。
後に残ったのは、高密度なエネルギーを携えて激しく火花と光を漏らす剣であった。
その剣を敵に向けながらレミリアは言う。
「はい、お返しするわよ」
言うと彼女は刀身を一気にその場で振り降ろしたのである。すると、そこから先程貪欲に奪い取った光と熱のエネルギーが、再び外へと解放されていったのだ。
そして、勿論その進路は、先程レーザーを出した張本人たる機械蜘蛛であった。突然の事態の為、彼のプログラムが対処出来ずに慌てふためいているようだ。
そんな彼に容赦なく盗品のレーザーが返品される形となったのだ。──勿論そのような物は返してもらう事を視野には入れていない為に、為す術なく機械蜘蛛はその自らが放った奔流に飲まれる事となった。
そして、彼は見事に爆散してしまったのだった。辺りに金属片が飛び散ったが、どうやらもうダメー
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ