第三章 リベン珠
第21話 お留守番班Cチーム
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ったのだ。
ウィィィンと不気味なモーター音が機体から奏でられたかと思うと、胴体の部分がパカッと開いたのである。──そして、その中にあったのは無数のすし詰め状態のミサイルが存在していたのだった。
「!?」
当然早苗はその光景に息を飲んでしまった。勿論相手が反撃してくるものだろうとは思っていたが、こうもあっさりとえげつない事を見せつけてくるとは想像出来なかったようだ。
それは、相手がスペルカード宣言をしてくれる、人語を操る存在でない事が大きく影響したようであった。何せ、予備動作がないから相手の出方を読む事がなせないのである。
ここで早苗は機械相手に弾幕ごっこを挑むのは間違いであったかも知れないと後悔するのだった。この勝負方法は、互いの了承があって始めて成り立つ手段だからである。
だが、早苗は出来る所まで弾幕ごっこで挑もうと心に決めるのだった。何故なら、それが幻想郷に住む者としての礼儀作法だと彼女は思うようになっていたからである。
早苗がその時様々な思惑に囚われている中でも、機械蜘蛛のやる事は一つであった。──自身にプログラミングされた、『敵の殲滅』ただその一点を実行に移すだけなのだ。
刹那、機械蜘蛛の開いた胴部からミサイルが壊れた蛇口の水の如く垂れ流されていったのであった。
「来た!」
こうなってしまったら、早苗のやる事は決まっている。例え相手の攻撃が無機質で無感情なものであろうと、自分はそれを迎え打つだけだと。
「【水壁「リバースモーゼ」】!」
そう早苗はまた新しいスペルを発動した。すると、彼女の両脇に水の流れが出現したのであった。
そして、その二つの水流が一つに重なり合い、彼女を護るように防壁となったのである。
そこへ機械蜘蛛が放ったミサイルが次々に着弾していった。そして、彼等はまるで自分達がそうなる事を望んでいたかのように続々と爆散していったのだった。
だが、それも早苗の水の盾で見事に全て防ぐ事が出来たのであった。漸く敵の攻撃が止み、早苗は安堵の様子を浮かべるのだった。
「ふぅ……取り敢えず山場はクリアしましたけど、まだ何をしてくるか分からないから油断は出来ないですね」
そう言って、早苗は油断なく次の手を打とうとするが、そこに割って入る者の声があった。
「待ちなさい」
「!?」
突然の事に早苗は驚愕してしまった。一体誰だろうか。
もし敵であったら厄介である。ただでさえ無生物故に行動を読み辛い機械が相手だというのに、そこに加勢などされたら非常に良くない流れとなってしまうだろう。
だが、その早苗の心配は杞憂に終わるようであった。そこにあった姿は銀髪のミニスカメイド服の女性であっからだ。その様相には早苗にも情報があるのだった。
「あなたは……十六夜咲夜さんですか?」
「ええ、あなたに
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