第二章
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「してやるって意味じゃ」
「そうなのね」
「まあ色々とな」
「広島にも方言あるのね」
「うちの学園広島モンも多いけどのう」
「好美ちゃん位丸出しの娘はね」
それこそというのだ。
「私が知っている限りでは」
「おらんか」
「男子だと山本君とか井伏君がそうだけれど」
「おなごではか」
「好美ちゃん位よ」
広島を思いきり出しているのはというのだ。
「もうね」
「そうか、しかしな」
「そのままでよね」
「わしはわしじゃ」
地を出すというのだ。
「だからじゃ」
「それでよね」
「広島弁はこのままでじゃ」
それでというのだ。
「やっていくけえ」
「そうするのね」
「そうじゃ」
こう言ってだった。
好美は広島弁そのままで神戸での学園生活を続けていった、するとやがてこんなことを言う者が出て来た。
「ヤクザ映画みたいとです」
「それは仕方ないのう」
碧はこう好美に答えた。
「広島じゃとな」
「映画のせいですか」
「もう広島いうたらじゃ」
「ヤクザですか」
「実際はかなり減ったが」
今ではというのだ。
「しかしのう」
「昔は多くて」
「それで凄い殺し合いもあったわ」
「映画になった通りに」
「そうじゃ、だからじゃ」
碧は好美に自分の部屋で話した。
「もうそのことはじゃ」
「仕方ないですか」
「そうじゃ」
小柄なその身体と童顔で話した、碧の方が先輩であるが外見は彼女の方が幼い。小学生にも見える。
「だからじゃ」
「このことは諦めてそのうえで」
「やっていくことじゃ」
「広島弁については」
「かばち言う奴がおっても」
文句をというのだ。
「そういうのはな」
「無視して」
「やっていくんじゃ、そうじゃからな」
「ヤクザ言葉ならヤクザ言葉で」
「使ってくんじゃ」
「先輩がそう言うなら」
好美は碧の言葉に頷いた、そうしてだった。
広島弁について何を言われても気にすることなくだ、学園生活を続けていった。すると今度はだった。
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