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律儀に
第四章

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「だからだ」
「ちゃんとアイロンがけした服でないとか」
「駄目でだ」
 それでというのだ。
「この服にした」
「そういうことか、じゃあな」
「それならだな」
「ああ、行くか」
「百貨店にだな」
「それで昼も食ってな」
 昼食もというのだ。
「それでな」
「さらにだな」
「カラオケ行くか」
「うむ、そちらにもな」
「行こうな」
「ではな」
「今日も楽しもうな」
 八幡が笑顔で言うと沙織も微笑んで応えた、こうしてだった。
 二人は横須賀の百貨店に入り商店街の他の店にも入り昼食も食べた、沙織はスパゲティを左手のスプーンの中でフォークを動かしてパスタを絡め取りつつ食べていた。
 その彼女を見てだ、右手のフォークだけで食べる八幡は言った。
「スパゲティの食い方もな」
「それもか」
「やっぱりきっちりしているな」
 沙織はというのだ。
「それが正しい食い方っていうからな」
「ただこうして食べろと教えられたからな」
「それでかよ」
「両親からな」
「そうなんだな、パスタの食い方でもな」
 それを見てもというのだ。
「やっぱりお前な」
「しっかりしているか」
「それで滅茶苦茶律儀だな」
 そうだというのだ。
「本当にな」
「そうなのか」
「ああ、それでな」
 そのうえでというのだ。
「次はカラオケ行くけれどな」
「楽しみだな、そちらも」
「歌う曲は色々だよな」
「個人的に好きな音楽のジャンルは広いが」
 それでもというのだ。
「練習している曲をな」
「歌うんだな」
「そうでない曲はだ」
 練習して歌えると思っている曲出ないと、というのだ。
「歌わない」
「そこもしっかりしてるな」
「私一人で歌うならいいが」
 それでもというのだ。
「八幡君が聴くのだ」
「だからか」
「そうだ」 
 その為にというのだ。
「私はだ」
「そうした曲でないとか」
「歌わない」
 絶対にというのだ。
「そうする」
「そうか、じゃあ食ったらな」
「その時はだな」
「しっかりとな」
 まさにというのだ。
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