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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga22-E最終侵攻〜Battle of the central 1〜
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ドブレス!」

立ち上がることより迎撃を優先したゼータは中腰の体勢のまま、扇を頭上に向かって大きく振るった。起こした突風で氷塊を砕き、破片を遠くに吹き飛ばした。その間にチンクがアルファ達から距離を取ったから、私は“フォートレス”を構成する3つの盾の2番機、S2シールドの砲門を向ける。

(本来は中距離戦用プラズマ砲を搭載しているS2だけど、今は純粋な魔力砲、しかも神秘保有だから確実なダメージが入る・・・!)

「バレットイメージ・エクスプロードシェル!」

「「シューット!」」

私とディエチは同時に砲撃を発射。アルファ達が回避行動に入ると同時、チンクが指をパチンと鳴らした。それを合図としてデルタの持つ“ケラウノス”が爆発した。チンクのスキル、ランブルデトネイターは、一定時間触れた金属を爆発物に変化させるというものだ。あんまり大きな物は難しいけど“ケラウノス”くらいのサイズなら、全体を爆発物に変更するのも容易い。

「デルタのケラウノスがぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「馬鹿! 立ち止まってないで回避しなさい!」

「間に合いません! デルタ姉様!」

「あ」

私たちの砲撃がデルタの至近に着弾。着弾時に発生した私の魔力爆発に続いて、ディエチの火炎爆破に呑まれたデルタ。ゼータが「サウザンドブレス!」って扇を振るって爆風を起こし、炎を吹き飛ばした。その僅かな間に私は“スノーホワイト”のカートリッジを2発とロードして神秘を補充。そして「バインドバレット!」を30発とアルファ達の周囲に展開。

「シュート!」

「うぐっ・・・! 月村・・・すずかぁぁぁぁぁぁ!!」

「きゃぁぁぁぁぁん!」

それぞれに10発ずつを着弾させて十重のロープバインドでアルファ達を拘束。直接ダメージは無い魔法だけど、着弾時の衝撃は魔術化していることもあって強いみたいで、拘束されながら呻いてるアルファとゼータが私を睨んできていた。

「デルタは戦闘不能のようだな。アルファとゼータの意識も刈り取っておくか?」

チンクは真っ裸で目を回してるデルタを見た後、もがくアルファとゼータを一瞥。ただのバインドだからスキル発動は止められない。ゼータのように扇を振るうっていう手間が無いアルファの鉄操作なら、今すぐにでもバインド破壊くらいしそう。

「ううん。待って、チンク。・・・アルファ、投降してくれないかな? あんまり傷つけたくないし」

「もう勝利宣言? 相変わらずムカつく女ね」

「うん。ごめんね。でもアルファ達とは戦いたくないんだ。あなた達のオリジナルの死が、私たちに少なからず心の傷を負わせたの」

アルファ達のオリジナルがもう亡くなっているのは、プライソン戦役後に回収された身体に脳が搭載されていたことで確定している。脳死判定
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