第三幕その五
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「あの生きものが一番有名だね」
「ダイオウグソクムシだね」
「あの深海生物ね」
「八条学園の水族館にもいるけれど」
「本当に何も食べない」
「凄い生きものだね」
「僕達は三食しっかり食べないと駄目だけれど」
それでもと言う先生でした。
「あの生きものはね」
「違うからね」
「何年も食べていないとかね」
「どうして生きられたのかな」
「この水族館のダイオウグソクムシ死んだけれど」
「餓死じゃなかったっていうし」
「何年も食べなかったのに」
それでもというのです。
「そうじゃないって」
「どうして生きていたの?」
「何年もなんて」
「こんなこと有り得ないのに」
「何でそうなったのかしら」
「僕もわからないよ、学園の彼ともお話したけれどね」
そのダイオウグソクムシ自身とです。
「それでもね」
「わからなかったよね」
「どうしてそうなのか」
「何で何年も食べないのか」
「それで平気なのか」
「本当にね、そしてそのダイオウグソクムシがね」
まさにというのです。
「今はこの水族館で一番有名だね」
「何か代名詞になってない?」
「この水族館の」
「よく言われるし」
「ラッコやスナメリよりも」
「ゴマフアザラシよりも」
「形も面白いしグッズにしやすいし」
このこともあってというのです。
「有名になってるね」
「そうよね」
「何といっても」
「この水族館の看板はっていうと」
「ダイオウグソクムシね」
「カブトガニよりもね」
今皆で観ているこの生きものよりもというのです。
「そうなっているね」
「最早ね」
「カブトガニも不思議だけれど」
「ダイオウグソクムシもかなりだよ」
「やっぱり看板になるかな」
「何年も食べないとなると」
こうしたお話をしながら次は世界中の亀を集めたコーナーに行きました、すると本当に実に色々な種類の亀達がいます。
そしてウミガメも観ましたが。
「何かウミガメってね」
「観ていると幸運が得られる様な」
「そんな気分になれるわね」
「不思議とね」
「そうなるね」
「そうだね、亀自体がそうだけれど」
先生も言います。
「ウミガメはそうした生きものだね」
「じゃあ先生にもだね」
「幸運が訪れるね」
「この鳥羽でも」
「そうなるわね」
「そうなったらいいね、亀はよく日本の神社やお寺のお池にいるけれど」
このこともお話するのでした。
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