第三章
[8]前話
「わかりました、では」
「私達でよかったら」
「はい、お願いします」
エレインも笑顔で応えてだった。
二人とさらに話してそのうえでバレンティノの里親になってもらった、それから数ヶ月後エレインはトビーに彼の現状を話したが。
「もう元気でしかも優しくて」
「いい子だとですか」
「言われています」
彼の家族になった人達がというのだ。
「メールでも電話でも」
「それは何よりですね」
「はい、もう病気もなくて」
「毛も戻って」
「すっかり元気になっていて」
そしてというのだ。
「そうしてです」
「元気で、ですか」
「これまで通り優しくて」
「ご家族も喜んでいますか」
「こんないい子はいないと」
「それは何よりですね。ここに来た時は酷かったですよね」
「病気があまりにも酷くて」
目も開けられないまでにとだ、エレインはトビーに話した。
「そうでした」
「左様でしたね」
「ですが今では」
「幸せになりましたね」
「よかったです、いい人の家族にもなれて」
「全くですね、ですがそのはじまりは貴女が抱き締めたことかと」
トビーは伝え聞いたエレインの話を彼女自身に話した。
「そこからです」
「あの子は救われたんですか」
「はい、貴女の抱擁が命を救うはじまりでした」
「あの時つい身体が動いて」
「そのついが素晴らしいです、ですから」
「それで、ですか」
「これからもそうして頑張って下さい」
「わかりました、そうしていきます」
エレインはトビーににこりと笑って答えた、そうしてだった。
彼に今のバレンティノの画像を見せた、もう目ははっきりと見開かれていて表情も明るく毛並みは奇麗だ。黒い目と見事な毛並みを見てトビーも笑顔になった。もうボロボロになってい栄養失調と脱水症状にも苦しめられていた彼は何処にもいなかった。
元の毛に戻れて 完
2021・2・25
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