最終章:無限の可能性
第282話「決定的な差」
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攻撃を逸らしながらも、優奈は“天使”から目を離さない。
“性質”による無理矢理な逆転は封じているが、単純な戦術は使える。
そこからの逆転をさせないために、優奈は警戒し続ける。
「ふッ……!!」
葵と神夜が近接戦を請け負い、優奈がそれをサポートする。
“意志”さえあれば、すぐには押し負ける事はない。
尤も、請け負うのは僅かな時間のみ。それ以上は危険だ。
「はっ!」
「撃ち貫け!」
優奈の理力が葵と神夜を庇う。
さらに導王流で攻撃を受け流し、そこへ葵がレイピアを投擲する。
神夜も砲撃魔法を放ち……そのどちらも外れる。
「ッ……!」
「くっ……!」
直後、“ギィイイン”と甲高い金属音が響く。
優奈が転移し、片方の“天使”に仕掛け、その一撃を防がれた音だ。
「白兵戦で私に勝てると思わないで……!」
導王流を併用すれば、“天使”と一対一で負けるはずがない。
優奈が発言した時には、既にカウンターの一撃を構えて肉薄していた。
「邪魔を……!」
もう一人の“天使”には、葵と神夜が魔力弾で牽制していた。
葵に至ってはレイピアも飛ばしていたが、それでも僅かな足止めにしかならない。
優奈が反撃直前なのと同時に、もう一人の“天使”も妨害寸前だ。
「ごはっ……!?」
優奈の掌底が直撃し、“天使”が吹き飛ぶ。
だが、吹き飛んだのは妨害しようとした“天使”だ。
導王流で反撃を食らいそうになっていた“天使”は無事だった。
「ちぃっ……!」
カウンターを決める瞬間に、優奈は転移していた。
それにより、不意打ちの形でカウンターが攻撃としてもう一人の“天使”に命中し、吹き飛ばしたのだ。
「シッ!」
間髪入れずに、葵が残った“天使”に攻撃を仕掛ける。
消耗していても、近接戦はこなせる。
遠距離では当てられない攻撃も、近接戦ならば“意志”で当てられる。
そのため、“天使”も防御か回避を迫られる。
「っ……!」
尤も、近接戦のみならともかく、理力による弾幕もある。
だからこそ、神夜がそれをカバーする。
魔力弾と砲撃魔法を敢えて葵を守るように放つ事で相殺する。
直接“天使”を狙っても外れるが、攻撃そのものなら当てられる。
厳密には、攻撃の相殺に対しても“当たらない可能性”を引き寄せられるのだが、それを行う程の余力が“天使”達にはないのだ。
「ふッ……!!」
創造魔法による剣と、理力による剣がいくつも飛んでくる。
同時に葵は飛び退き、入れ替わるように優奈が突貫する。
“性質”同士で中和させたため、剣は当たり得る。
そのため、“天使”は剣を防ぎ……転移で回り込ん
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