第三章 リベン珠
第19話 幻想ロボット対戦外伝 すごいよ! サグメさん3/3
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こから激しいエネルギーが迸るのであった。
彼から放出されるそのエネルギーは、禍々しい黒く燃える闇の炎なのだった。そして、その暗黒の炎はある形を形成していった。
それは、炎で出来た翼であった。丁度相手の純白の翼に対抗するかのような様相であった。
その演出の名前を勇美は口にする。
「名付けて【黒凰「真・ダークメタルフェニックス」】ですよ!」
その宣言をした後、勇美はその視線をサグメへと向けた。
「これが私と神々のありったけです。サグメさん、受けて頂けますか?」
『上等ですよ、いいでしょう。受けて立ちましょう!』
そこに両者の信念が通じ合ったようだ。後は泣いても笑っても、互いに持てる力を出し合うだけだろう。
「では!」
『いざ!』
そう言い合うと、勇美とサグメは同時に遣いの機体へと命令を下した。それは単純な突撃命令であった。
純白の翼と黒き翼は、両者とも激しく羽ばたきながら同時に相手の元へと突っ込んでいったのである。それだけで辺りは白と黒の激しい奔流が巻き起こっていた。
「っ……」
「くぅっ……」
鈴仙とイシンの、その当事者の相方はその激しさに思わず呻き声を出してしまう程であった。それだけ今の激突は荒々しいものなのだ。
そして、とうとう両者の肉薄はピークとなっていった。光と闇のせめぎ合いは苛烈となり、そのボルテージは最高潮になったのだった。
「サグメさん、負けませんよぉ!」
『ふっ、私こそですよ!』
そう言って勇美とサグメはそれぞれ持てる力の全てを出し切り、全力でぶつかっていったのである。
黒と白のエネルギーの流動はここに極まっていった。そして、したたかにその衝突は爆発を起こすに至ったのだった。
その爆ぜは暫く続いたが、漸くそれも終わりを迎える事となる。
そして、そこに立っていたのは……。
「マッくん、無事だったんだね」
勇美が言うように、彼──マックスはブラックカイザーの状態が解除されていたが、確かにその身で地を踏みしめていたのだった。
一方で、マインカイザーは大破し、辺りには無数の機械部品が転がっていた。
これらの条件が示す事実は……。
『見事です、黒銀勇美。あなたの勝利ですよ』
それが揺るぎない全てであったのだった。
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