第三章 リベン珠
第18話 幻想ロボット対戦外伝 すごいよ! サグメさん2/3
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も同じなのであった。
確かに戦闘センスや何やらで自分はイシンよりも優れているという自覚は鈴仙にはある。だが、単純な力では計り得ないものもある事を今思い知らされたのだ。
でも、とそこで鈴仙は思い直した。こちらにも単純な力だけではない『やり手』が存在するのだ。故に心強いのであった。
ともあれ、これから戦いは仕切り直しになるのだ。そんな最中サグメはこう言って来たのである。
『イシン。あれをやりますよ、お前の出番だ!』
「待っていたぜ!」
「「んんっ?」」
敵の二人のやり取りを目にして、勇美と鈴仙は変なものを見ているような感覚に襲われるのだった。そして心の中でツッコミを入れるのだった──あなた達そういうキャラじゃないでしょう、と。
そう鈴仙が心の中でツッコミを入れている中でも、相手の二人は行動を始めたのである。「【揮符「コマンドギア」】」
ここでイシンは万を持して自分の作り上げたスペルカードを発動するのだった。
これこそがイシンの成長の証なのである。こうして彼女もスペルカードを使用するに至れたという証拠なのである。
宣言に伴い、イシンの目の前に大きな歯車型のエネルギーが現出したのだ。
以前イシンがこのスペルを使ったのは、組んで戦った他の玉兎達へ指令を送る為であったが、今回は一体どう出て来るのだろうか。そう勇美は期待と警戒の入り交じった心持ちで身構えていた。
ここで、イシンがサグメに呼び掛ける。
「今です、サグメ様!」
『わかりました』
その呼び掛けにサグメは従い、ここで彼女もスペル発動をする。
それは、先程の穢身探知機雷であった。それにより、再び歪な形の機械が現出される。
だが、今回は直接敵へ攻撃を向ける為に呼び出されたのではなかった。イシンの元で呼び出されたそれらは、その形を次々に変えていったのだ。
変形した機雷はイシンの出したコマンドギアを中心に集まり、そして繋ぎ合わされていった。それにより、歯車を核にした機雷の群れは徐々に何かの形を形成し始めていった。
そして出来たのは……。
「人型……?」
鈴仙がそう呟く通り、無数の機雷から構成されたそれは二足歩行の人間の形をしていたのだった。だが、ここで勇美は言い直す。
「いえ鈴仙さん、これは『ロボット』と言うべき代物ですよ」
それは勇美の言う通りであった。全身が機械で構成された人型の産物、それは創作物でお馴染みの、所謂『ロボット』とでも表現すべきものだったのである。
そのロマン溢れる造型物を作り出したサグメはその物の名を宣言するのだった。
『名付けて【皇玉「マインカイザー」】ですね』
「……」
それを聞いて鈴仙は閉口してしまった。もうサグメの性格はこのようなものだと理解するしかないと腹を括るのだった。
「すごいですよサグメさん
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