第三章 リベン珠
第18話 幻想ロボット対戦外伝 すごいよ! サグメさん2/3
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
だと思った。逆に言い直した事の方が、碌な事態を招かないような言い回しであったからだ。
「で、どうしますか?」
「それは、サグメさんに聞かれるとまずいので、耳貸して下さい」
「どさくさに紛れて私の耳を弄ばないならですね」
「……チッ」
鈴仙は『舌打ち!?』と思った。やっぱりこの小娘は色々碌な事をしない存在だと鈴仙は痛感するのだった。
「まあ、冗談ですよ」
「冗談で言ったなら舌打ちは出ませんよね!?」
そう鈴仙は釘を刺しておく事にした。彼女の主張はもっともだろう。
だが、これ以上勇美は悪ノリする気はなかったようで、彼女は鈴仙の耳元で敵側に聞こえないように作戦を伝えるのだった。
「成る程、それは妙案ですね」
「そういう事ですよ」
作戦が行き渡り準備万端となった二人は、再度サグメとその歪な機雷へと向き直る。
『何を話し合ったか知りませんが、この隙のない布陣の機雷からそう易々と逃れるとは思わない事ですよ』
そう言ってサグメは右手で敵陣を指さし、原生生物の群れに迎撃指令を送った。
その指令に従順に従い、機雷達は一斉に勇美達の元へと突撃していったのだった。
だが、ここで勇美は慌てずにある神へと呼び掛けるたのである。一体その神は誰であろうか? その答えはすぐに分かる事となる。
「『伊豆能売』様、この危機の回避にどうか力をお貸し下さい」
『!?』
その神の名を聞いてサグメは驚いたようだ。何故なら彼女もその神の活躍は知っていたからである。
それは他でもない、博麗の巫女が月で穢れをばら蒔くという暴挙に出た際にそれを浄化し事なきを得たというのは依姫の口止めで月の民や他の賢者は知らないのだが、サグメにだけは信頼してその事実を伝えてあったのである。
その伊豆能売の重要性は、そうして一部であるが月の者に理解されているという事だ。そんななくてはならなかった神の力をこの人間は一体どのような使い方をしようというのだろうか。
サグメがそう思っている内に、巫女の姿をした世にも珍しい神が勇美の生成した機械の中へとその力を取り込まれていったのだ。
巫女の神を取り込んで、一体どういう姿になるのか。そう思いながらサグメはその一部始終を見守っていた。
そして、出来上がった機械の姿を見て……。
「派手……」
と、思わず呟くしかなかったのである。
その姿は、海外のドラマか何かに登場する『マダム』そのものであったからだ。何故清楚な巫女を取り込んでこのようなマダムになるのかサグメは理解に苦労するのだった。
サグメがそのような苦悩をしている中で、勇美はそのマダムを用いたスペルの宣言をした。
「【健安「浄化の清浄の貴婦人」】♪」
『回りくどい名前だ〜っ!』
サグメはそう突っ込んでしまったが、そのツッコミで今回は正しいだろうと
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ