第三章 リベン珠
第15話 THE LUST 4/4
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ペル発動にはこの格好でなくてはならないのですから」
そう言ってドレミーは自分の特性について説明していく。
「私は『夢』の中でも特に力の強い『色欲』から反映される所が多いのですよ。なので、その力を発揮させる為にこのように少々はしたない格好になる必要があるって事ですね」
「?」
ドレミーの説明を聞きながら勇美は疑問符を頭に浮かべた。聞き慣れない言葉が含まれていたからである。
「鈴仙さん、『色欲』って何ですか?」
「そうね、分かりやすく言うと、男女関係や……エッチな内容を好むような欲って所ですね」
そう説明しながら鈴仙は「やってしまった」と思うしかなかったのだ。だが、時既に遅しであった。
「ドレミーさん、あなたを『師匠』と呼ばさせて下さい!」
「……やっぱりこうなりますよね」
鈴仙は頭を抱えながら、先程の自分の浅はかさを呪った。
「いいですよ、ただし私に勝ったらですけどね」
「あなたもあなたで同意するのはやめて下さい!」
相方が相方なら、敵も敵だったかと鈴仙は項垂れるのだった。そして、それもそうだったのだろうと思い直す事にした。でなければ胸の谷間の開いたネグリジェを、夢の中とはいえ普段着になどしないだろうと。
そのような『色』に染め上げられた思考となっているドレミーであったが、ここは締めるべきだと心機一転して二人に言う。
「では、私の方としても準備は整ったので、ここは攻めさせてもらいますよ」
そう言うとドレミーはその場から足を踏み込むと宙へと浮き、そのまま遙か上空で固定されたのである。これはここが夢の世界で、ドレミーが夢の支配者だから出来る芸当であろう。
率直に言うと目を引く光景。だが、ここに別の意味で目が釘付けになっている者がいた。
「飛び上がるドレミーさんの生足最高でしたぁ♪ でも、中身が見えなくて残念です、くっ!」
「分かります、ミニの浴衣の中身がどうなっているかなんて気になりますよね。でもここは戦いに集中して下さい」
「……はい」
この勇美とのやり取りをしながら鈴仙は、自分は堕ちたなと思った。勇美のピンク色に濁った脳味噌から生まれる発想に『分かります』等と言ってしまったのだから。
「では、何やら残念な思いをさせてしまったみたいですが、勝負は非情ですから行かせてもらいますよ。【守護者「檸檬色のラストハリケーン」】!!」
ドレミーはその宣言の元、宙に浮いた状態で両手を前方に翳して眼下の二人へと向けると、それはすぐに起こったのである。彼女の掲げた両手から、黄金色に輝く旋風が放出されたのである。
その煌めきながら全身する嵐は非常に綺麗で芸術的であったが、それに見とれている余裕というものはないだろう。何故なら、それはハリケーンの名に恥じない暴風であったのだから。この力量に飲み込まれたらひとたまりも
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