第三章 リベン珠
第14話 THE LUST 3/4
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暫しの沈黙が続いた後、満を持して鈴仙が口を開いたのである。
「……勇美さん、どさくさに紛れてこのアームに巧みにパンツを剥ぎ取ってもらおうとしているのならあなたにインビシブルフルムーンを叩き込みますよ!」
「……ちっ、ばれたか!」
鈴仙の冷徹なる指摘に、勇美は露骨に嫌そうな表情と舌打ちの元のたまったのだった。
「勇美さん……、そんな趣味をしていたのですか?」
これに呆気に取られながら言ったのはドレミーであった。色々ふざけた子だとは思っていたが、こんな倫理観に足を突っ込むレベルの発想をするとは至らなかったのだ。
「と、言うか勇美さん。あなたはパンツを取られたいのですか?」
「はい、相手に奪われたのを口実にして、堂々とノーパンになれますからね」
「いえ、軽犯罪の手助けをする気はこちらには毛頭ないですって……」
勇美の平然と問題発言する様に、ドレミーは引き気味になりがらかぶりを振るしかなかったのである。
対して、(自分の野望に関して)非協力的な態度を取るドレミーに勇美はご立腹の様子である。
「何を〜ドレミーさ〜ん! パンツの中には色々な夢が詰まっているんですよ。それを掴まずして何が『蒼色のドリームキャッチャー』ですかぁ〜!」
「いや、その発言は完全にアウトですよ」
これだとネチョになってしまうと、ドレミーは釘を刺しておく事にした。
「いえ、ドレミーさんの今の格好もネチョに片足突っ込んでいますって」
「それは否定しない」
その意見には鈴仙も賛同した。何と言っても、今回の勇美を悪ノリさせているのはドレミーの出で立ちや振る舞いも一因だと彼女は思う所があるのだった。
「と、言う訳で鈴仙さん。パンツ剥ぎ取ってもらう作戦は失敗したので、これからご協力をお願いします」
「うん、人にモノを頼むような言い方と文脈じゃありませんね」
でも、とここで鈴仙は続ける。
「あの厄介なマシンは早いとこ壊して置きたいから、一緒にてっとり早くやりましょう」
「そうこなくてはですね♪」
そう二人は言い合うと、互いに手頃な位置に立つのであった。そして、早速とばかりに勇美は次なる神に呼び掛ける。
「石凝姥命よ、その手に持つ鏡の力を私に貸して下さい」
勇美が言い切ると、彼女の目の前に大きな鏡が形成されていったのである。
「普段はここで天照大神の力も合わせて太陽の鏡を造り出す訳ですけど、今回は違いますよ。鈴仙さん、お願いします」
「任せて下さい。【幻朧月睨「ルナティックレッドアイズ」】!」
鈴仙はそのスペルをドレミーに直接ではなく、勇美が顕現させた大鏡へと注ぎ込んだのである。
それにより鏡に鈴仙の狂気の瞳の映像が浮かび上がる。そして、その赤い光は瞬く間に鏡全体へと及んでいったのだった。
何か得体の知れない事が起こる。そう踏んだド
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