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おぢばにおかえり
第六十二話 二人乗りその三十四

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「ああした手合いはまあ無理よね」
「何言っても更正しないわよ」
「言って更正したふりしてもね」
「絶対に陰でやるから」
「随分性格悪い子とは聞いてるわ」
 私にしてもです。
「お家の前通っただけで牛乳飲ませろとかゲームさせろとかも言ったのよね」
「会う約束してないのにね」
「いきなりね」
「そうしたことする相手にも意地悪したりね」
「そんな子よ」
「随分酷いわね、それで今は八条学園にいられなくて」 
 私達の出身校です、私は中等部までそちらで妹達は今でもそちらに通っています。私は教会を継ぐので高校からはおぢばの学校に入りました。
「別の高校よね」
「何かそこでも同じ様な性格の悪いのとつるんでるらしいわよ」
「高座とかいうね」
「こいつも随分らしいわよ」
「柄悪くて図々しくて威張ってて」
「底意地悪くて自己中でね」
「あいつと同じ様な性格らしいわ」
「やっぱり中学でも嫌われていたらしいわ」
 その子もというのです。
「誰からもね」
「そうした子をお助けするのもおみちだけれど」
 これはどの宗教にも言えることだと思います、心の悪いところもどうにかするものでもあると私は考えています。
 ですが皆は私に言いました。
「流石に無理でしょ」
「あのレベルになるとね」
「正直普通の性格の悪さじゃないから」
「もうあれは生粋レベルだっていうわよ」
 あまりにも人いから、というのです。
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