T La bambina da I'ARIA…
第015弾 天上の舞台で舞うは……
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の姿が消えた。
「…………!?」
何かやった犯人であろうCAが目をまん丸に見開いて驚愕していた。
……? これはあいつがやったわけじゃないのか……?
じゃあ、いったいだれが……?
そう考えかけていたが、俺は慌てて拳銃を抜く。
「動くな!」
「|Attention Please.お気を付けくださいなのでやがりますのです」
CAは胸元からピンを抜いた缶を放り投げる。
…………っ!? まさか、ガス缶!? ……ヤバイっ!!!
俺はアリアを押し込むようにして個室の扉を閉めた。
その瞬間、ぐらり。と機体が揺れ、ばちん。と機内の照明が消えた。
刹那の暗闇の後、赤い非常灯が点った。
「アリア。あのふざけた喋り方…………あいつが『武偵殺し』だったんだ。やっぱり出やがった」
「『やっぱり』……? アンタ、『武偵殺し』が出るのわかってたの!?」
「ああ。さっき解ったんだよ。武偵殺しの奴はバイクジャック、カージャックで事件を始め、そしてシージャックである武偵を仕留めた。そしてそれは直接対決だった」
「……どうして」
「そのシージャックだけお前が知らなかったからだ。電波を傍受してなかったんだろ」
「う、うん」
「『武偵殺し』は電波を出さなかった。いや、出す必要がなかったんだ。何故なら、奴自身が直接乗っていて、船を遠隔操作する必要がなかったからな」
あの兄さんが逃げ遅れるなんて有り得ないしな。
「ところが、バイク・カー・シーと大きくなっていた乗り物がここで一旦小さくなる。そう、俺のチャリジャックだ。そしてその次がバスジャック」
「……! まさか……」
「ああ。その通りだ、アリア。コイツは初めからメッセージだったんだよ。お前は最初からあいつの手のひらの上で踊っていたに過ぎなかったんだ。ヤツはお前の母親・かなえさんに罪を被せ、お前に宣戦布告をした。そして、兄さ―いや、シージャックで殺られた武偵と同じ3件目でお前と直接対決しようとしている。そう、今のこの状況、ハイジャックでな」
俺の推理を聞いたアリアはその悔しさにぎりぃっと歯を食縛る。
そこで、ベルトの着用サインがワケのわからない音と共に点滅を始める。
「和文モールス…………」
アリアが呟き、俺はその解読を試みる。
オイデ オイデ イ・ウー ハ テンゴク ダヨ
オイデ オイデ ワタシ ハ イッカイ ノ バー ニ イルヨ
ワナ ナンカ ジャナイ ホント ダヨ
ホント ノ ホント ダッテ バ
ソコ デ チョクセツ ヤロ ウ ヨ
モシ コナ カッタ ラ
ドウ ナッテ モ シラ ナイ ヨ
「……必死に誘ってやがる」
「なんか罠臭いけど上等! 風穴あけてやるわ」
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