T La bambina da I'ARIA…
第015弾 天上の舞台で舞うは……
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らしか受け付けられない』
……とのこと。
窓の外を睨めば飛行機は既に滑走路に入っていた。
今、無理矢理でにも止めようとするものなら、確実に他の飛行機との衝突事故が起こってしまう。
こうなってしまっては仕方が無い。作戦を切り換えるしかない。
『後手に回ったのなら、後手なりの戦いをするまでの話』
こういう時に凪優がいたら、絶対そう言うだろう。
このような場面では凪優はもの凄く頼りになる存在だ。故に
「なんで、こんな時に限っていないんだよ……」
と思ってしまう。
だが、居ないものは仕方が無い。取り敢えずはアリアと合流せねば。
仕方がないのでさっきのCAを落ち着かせて、アリアのところに案内してしまおうとしたら、別のCAが通りかかったのでそのCAに案内して貰う。
さっきのCAは放置になるらしい。
そう俺を案内してくれたCA……名前は”綾瀬”というみたいだ。
綾瀬さんに案内して貰い、まずはアリアと合流できた。ひとまず安心だ。
「キ、キンジ!?」
まさか俺が自分の個室に入ってくるとは思わなかったのだろう。
その証拠と言わんばかりに紅い瞳をまん丸に見開いた後、案の定というか、お約束というか、俺に詰め寄ってきたアリア。
「なんで……なんであんたがこんなところについてきちゃったのよ!?」
「なんというか…………カンだ」
「なにそれ。バッカみたい」
「いや、凪優が居たら絶対そう言うだろ」
「ああ言いそう。その凪優の姿見当たらないんだけど?」
「俺も知らん。『依頼が入ってる』としか聞いていない」
「そう。結衣も同じような理由ね。居たら此処に居るはずだし」
「あぁ、まぁな。……てかなんでわかるんだよ」
「だって、アンタが行動起こせばもれなくセットで結衣も付いてくるじゃない」
「アイツはポテトかなにかか? まぁ、それは否定せんが」
そんな感じで話しているうちに機内放送が流れ、直後、機体が少し揺れる。
それはいいが、さっきから大きく雷の音が鳴り響く度にアリアは強がってキッチリ怖がっていた。
それを見た俺はこんな時に不謹慎だが笑いがこみ上げてきてしまった。
しかし妙だ。なぜにこんな雷雲の近くを飛んでいるんだ……?
普通だったら有り得ないぞ? こんなの。
よっぽど機長の運転が下手なのか、それとも運が悪いのか。
そして、さらにさっきより大きい雷鳴が鳴り響く。
「キ、キンジぃ〜〜〜〜〜〜」
さっきからベッドの中に潜り込んでいたアリアだが、遂に限界が来たらしく、毛布の中から涙声で席に座る俺の制服の袖を掴んでいた。
流石にこれは笑えない。なので苦笑いしつつもアリアの恐怖を紛らわす目的でテレビをつける事にする。
「お主、この桜吹雪、
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