序章
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すね」
「そうだよね〜私たちは只、第四高校に通いたいって言っているだけなのに……」
普通であればお姉さまが通っていた第一高校に通うのが普通。確かにボクたちも昨年の7月の中旬ぐらいまではそう思っていた。だけどお姉さまの活躍をこの目に焼き付けるために行った九校戦でボクたちは見てしまった。華麗に競技をこなして全ての競技で優勝を掴み取るあの人の姿に一瞬で心を奪われてしまった。逆にあんなものを見せられて何も思わない人は絶対にいないと思うな。
それからは彼の素性を調べ上げた。七草家の力を行使すれば素性を調べるのも楽だからね。
「一度でも良いからあの方とお話をしてみたいです!」
「そうだよね〜どんな風に話すのかな?普段どんなものを食べているのかな?学校以外でよくいる場所はどこなのかな?」
気になりだすと気になって仕方がない。こんなにも誰かの事を考えたのは生まれて初めてかもしれない。食事を食べている時も学校にいる時も寝る前もいつでも彼の事が頭から離れない。まるであの人の事しか考えられない頭にさせられたかのようだ。
「家は特定出来てるけど……さすがに何もアポも取っていなのに訪問なんかして第一印象が悪くなるのだけは避けたいですしね」
「そうだね。だけどアポを取るといってもお父様がそれを許してくれるかな」
「それは確かにそうですね。でも、何か適当な理由を考えていえば案外騙せるかも」
泉美はこういう時はボクよりも行動力がある。それを去年の九校戦の終わりから実感するようになった。普段はおとなしくて自分の意見をあまり言う事もないし周りに合わせている感じなのにあの人の事になるとまるで性格が変ってしまったかのうように思ってしまうほどだ。
ボクも泉美もこういう気持ちになるのは初めてだからまだ確実には分からないけど多分、これは……世間一般で言う………「恋」なのかな。
小学校の頃に友達が「恋」とか何とか話していてあの頃は一生ボクはそんな事を思う事はないだろうと思っていた。
「早くあの人に会って話したいな〜……」
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