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教師への道を歩む
ついに就任へ@
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れてた。だから空港で買って来た」

総帥は少し残念そうな顔をしていたが少し経つと吹っ切れたのかいつもの顔に戻っていった。まあ、フランスに行くときにフランスでお土産を買ってくるって言っちゃったからな。

 

「それで堂島は何でこの場に居るのだ?」

 

「総帥の顔を拝見しに」

 

「嘘を付け。まあ、いいわ。それでは改めて芹野桜。君を遠月学園は歓迎する」

総帥は片手をこちらに差し伸ばしながら言った。

 

「ありがとうございます。これから精一杯頑張らせていただきます」

僕も片手を総帥の手と合わせた。

 

「それでも良く決心を固めてくれた。お主ならずっと断り続けると思っておったが」

 

「あんなにしつこく言ってきたらOKするしかないでしょ。それに自分がぶつかっている壁を壊すにはもう一度この場所に来なくちゃならないと思ったから引き受けたまでですよ」

遠月学園に居た頃も何度も壁にぶつかってきたけどここで色々と壁をぶち壊してきた。だからこの場ならもう一度...という想いを胸に僕はここに来た。

 

「でも、お主が来てくれてよかったぞ。別にうちの学園は教師の不足が起こっている訳ではないが、腕の良い料理人が何人いたとしても損になる事はないからのう。それにお主の悩みを断ち切れると良いのう」

 

「そうですね......」

 

「それでお主が担当する料理は「和食」だ」

 

「まあ、妥当でしょうね。僕の得意料理は和食ですからね」

乾に和食なら教えた事もあるから大丈夫だろう。

 

「本当は今日のうちに担当のクラスの話とかをしようと思ったが、お主もここに来てまだそんなに時間が経っておらんし堅苦しい話は後日に回すから学校を見て回ってきたらどうだ?お主が居ない間に変わったところもあるからのう」

確かにこれからこの学校で働くうえで知らない場所とかがあるのは不便になるかもしれない。なら今のうちに少しでも見ておいた方が良いかもしれないな。

 

「では、お言葉に甘えさせていただきます」

そう言って僕は理事長室を出た。その後は昔と変わっているところがないか校舎を見て回っていた。変わったところもあるけど変わっていないところもあったし色々とあった。そして第一調理室を見て出ようとした時に誰かが入ってくるのが分かった。誰かと思ってそっちに目線を映したが僕が来たのは今日が初めてなので誰かが分かる訳も無く見ていた。

 

「あれ...新しい先生か?」

入ってきた二人のうちに赤い髪の女子が僕の事を指差しながら言った。

 

「..うん。四月から和食の担当になる芹野桜です。よろしく!」

 

「.....
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