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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
財団-まえぶれ-
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少年と握手を交わす。
こうして別のマスターと交流を交わすのはこの世界では珍しくもない機会だが何かの縁だ。
彼と少し話をしよう。

「ところで、キミの名前は。」
白島 陸(しらしま りく)です。それにしても滅茶苦茶強いですね!何か武術とかでも習ってたんですか?」

武術…習い事とかではなく中高で剣道をやっていたくらいだ。
大したことはしてないと言おうとしたが…

「私が師匠の宮本武蔵です!大和くんは私が育てました!えっへん。」

武蔵ちゃんが割って入ってきた。

「へぇ…!宮本武蔵に直々に稽古を…強いのも納得ですね!」
「でしょ?大和くんはまだ甘いし足りない所も多いけどまだ伸び代はあるの。きっとこれからもまだまだ強くなるだろうから期待してるのよ。」
「はぁ…すごいや。俺なんて全っ然ダメで…。」

ため息をつくステンノのマスター、白島 陸。
しかしそんな彼に対して武蔵ちゃんはポンと肩に手を置いた。

「大丈夫。あなたも見たところ自分のサーヴァントの為に頑張りたいみたいだから、その尽くす精神を燃料にすればどこまでだって強くなれるはず…ま、頑張り次第の話ですけど!」

そう言われた彼の顔は嬉しそうだ。
しかし、そんな彼の喜びの表情は一瞬にして苦痛の表情へと変わった。

「うぐぅ…!?」
「随分と嬉しそうね、マスター?」

ステンノに足を思い切り踏みつけられたからだ。

「あ…あの…いえ…。」
「普段褒められない分、そうやって他のサーヴァントに褒められて、鼻の下も伸ばして。どうしたの?もっと嬉しそうにしなさいな?」
「お、怒ってます?…いやすいません。ステンノ様怒ってますよね?」
「ぜーんぜん。女神だもの。その程度で怒るほど低いプライドは持ち合わせていません。」

笑ってはいる。
だが、その目は全くもって笑っておらず氷のような鋭い冷たささえ感じる。
さすがは女神と言ったところだろう。その視線を向けられてはいない俺ですら恐ろしく感じた。

「あ、あのー。それくらいにした方が」
「私は全然、少しも、微塵も怒っていません。当然よね?私より大きくて、いかにも男の人が喜びそうな感じの人に褒められたんだもの。普通なら鼻の下伸ばして喜んじゃうのも仕方ないわ。普通の人なら、ね?」
「もしもしステンノさん?もしもし?」

武蔵ちゃんが止めようとするも、ステンノは遠慮なしにマスターの足をぐりぐりと踵で踏みにじっている。

脂汗を浮かべ、必死に作り笑いを浮かべて平静を装うとしている白島くんだが、それもどこまでもつか…。

「ねぇマスター?折角女神(わたし)のマスターになれたのですから、もう少しそれらしくして欲しいのだけれど?」
「は、はい、すいません。」
「この無駄なお肉も一向に減らな
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