大豪邸
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可愛い妖精がいるんだ? ……ああ、ここにいるね」
『ガルーダ プリーズ』
ハルトはそう言いながら、赤い指輪を使い、プラモンスター、レッドガルーダを召喚した。
ガルーダはコエムシの周囲をからかうように旋回する。
「ほい。可愛い妖精」
『わーったよ! 鬼! 悪魔! この人でなし! せっかく令呪が増える話持ってきてやったのに』
「いや、だから俺戦いを止める派なんだから、令呪で釣れるわけないでしょうが」
『ふんだ。可奈美っちに泣きついてやる〜!』
コエムシは、明らかなウソ泣きで部屋を出ていった。そのまま隣の可奈美の部屋に(ドアを透過して)突入した。
「……ガルーダ。可奈美ちゃんがアイツの話を聞くと思う?」
その質問に、ガルーダは首を振った。
そのままガルーダも、ハルトの部屋を出ていく。すぐにガチャという音が聞こえたので、ガルーダも追って可奈美の部屋に入ったのだろう。
しばらくして。
「私はやらないからね!」
そんな大声が聞こえてきた。
「うおーっ……!」
「すごーい!」
可奈美と友奈は、ともに感嘆の声を上げた。
目の前にある豪邸。黒い柵がずっと続いているとは思っていたが、それがまさかまるまるリゼの家の敷地だとは思わなかった。
入口から建物にかけてブロック積のスロープがあり、門には二人の黒服の男たちがいた。
「ここが、リゼちゃんの家なの?」
友奈の質問に、可奈美は心底同意した。
すると、可奈美の背後のココアが、ひょっこりと顔を出す。
「そうだよ。ビックリだよね? 私も最初ビックリしたよ!」
「以前リゼさんが足首を挫いたときですね」
友奈の隣のチノも同意する。
「あの時は皆さんで、屋敷でメイドごっこをしたりしましたね」
「メイドごっこができる家なのこれ!?」
「できるよ。一緒に千夜ちゃんとシャロちゃんも紹介したかったけど、二人とも今日はお仕事らしいから、また次の機会だね」
「う、うん……メイドか……」
可奈美の脳裏に、資産家の親友の顔が横切った。果たして彼女の家には、使用人はいたにはいたが、果たしてメイドはいただろうか。
後で連絡してみようと決めた可奈美をよそに、ココアがステップで黒服に声をかけた。
「こんにちは! リゼちゃんいますか?」
「ああ、前に来たお嬢のご友人ですかい」
「ですかいですかい」
「おお、すごく紳士的だね」
「ここで働いているのは、ああいういい人たちなんだね」
「因みにココアさんは以前、見かけで怖いと判断して接客業に向いていないと客観判断ができました」
許可をもらって手を振っているココアが一瞬固まった。
「すごい! シャンデリアだ!」
玄関先の大広
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