第三百二十二話
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第三百二十二話 書道
カーミラはワインを楽しんでからその後は自分の天幕のベッドの中で休んだ。その後で風呂に入り。
そしてその後でだった、朝食を摂った後で使い魔達に命じた。
「筆と硯、墨があるわね」
「東洋のですか」
「はい、あります」
「先日買っておきました」
「どれも立派なものです」
使い魔達は自分の主にそれぞれ答えた。
「それではですか」
「その筆等を使われて」
「挑戦状を書かれますか」
「そうされますか」
「そうするわ、ここは日本だから」
今は日本にいるからだというのだ。
「だからね」
「それで、ですか」
「日本の作法に倣い」
「書道で挑戦状を書かれて」
「それで送られますか」
「お二人のところに」
「そうするわ」
まさにというのだ。
「これよりね」
「わかりました、ではです」
「すぐに用意します」
「墨もすっておきますので」
「暫しお待ちを」
「墨は自分でするわ」
それはいいというのだ。
「それも書道のうちだから」
「ご自身で、ですか」
「墨をすられることも」
「そのこともですか」
「書道だから」
それに入るからだというのだ。
「だからね」
「ご自身ですられ」
「そして書かれますか」
「そうされますか」
「だからね」
そう考えているからだというのだ。
「このまま任せてね」
「わかりました」
「ではその様にします」
「筆や硯、墨等はお持ちしますが」
「後はご主人様に」
「ええ、そういうことでね」
カーミラは自身の使い魔達に笑って応えた、そうしてそのうえで実際に自分で墨をすずりそこからはじめた。
第三百二十二話 完
2020・12・4
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