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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章へと向かうその前に…
東・京・壊・滅
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番危険視かつ連れてきて欲しいモノがいたそうだ。
以蔵とそのマスターはそれの暗殺もとい連行しようとしたがまさかの返り討ち。
さらにマスターはその時の戦いで腕1本を持っていかれたという。

「金もない、剣しかないわしには治療もできん。じゃからわしは藁にもすがる思いで頼み込んだ。」
「…葛城財団、か?」
「当たりじゃ。にしてもおまん鋭いのう。探偵でもしちょるんか?」

探偵…だったということにしておく。
だって俺はもう探偵じゃない。
全部を諦めたもうマスターですらない一般人だ。

「偶然調査に来てた奴らに頼み込んでな。マスターは連れていかれた。わしを置いてな。」
「で、治してもらったのかよ。」

おそらく、と以蔵は付け足す。

「去り際に、奴らが言うてた。」
「?」
「お前のマスターは治す。だが、その後のことは俺達の好きにする。たっぷり慰みものにしてやるっての。」
「…じゃあ…それって…!」

生きている。と以蔵は言った。
だがそれはあくまで生きているだけで、当たり前の生活を送れているわけではない。
最悪の場合、それは生きているではなく"生かされて"いるだけだ…。

「お前…それで…!」
「わし一人で助けられると思うがか?そげな馬鹿なことはせん。何せ相手は天下の大企業葛城財団。勝てるわけなか!」
「でもよ…!大事なマスターだろーがよ!!」

こいつは、
今マスターが無事ではないことを知りながら、こうして酒を飲んで酔っ払っている。
それを知ると、なんだか怒りみたいなものがフツフツと湧いてきた。

「なんじゃ?」
「お前…なんだよそれ?それで剣の天才自称してんのか?」
「…おまん、わしをバカにしちょるがか?」

酒瓶を置き、以蔵は鞘から刀を抜いた。

「ああバカにしてるよ。意気地無しの小心者で所詮はチャンバラごっこでしかイキれねぇ以蔵さんよ!!」
「!!」

キレる以蔵。
俺の眼前には刀。
いつ斬られてもおかしくはないが、どうせ死ぬんだ。斬るならさっさと斬ればいい。

「お前がそんなんならマスターもマスターだろうな?多分典型的なイキリ鯖太郎だったんだろ?」
「わしだけでは飽き足らず…マスターも…おまんは!おまんはァ!!!」

斬りかかろうとする以蔵。
しかし俺はそいつの胸ぐらを掴み、殴り合いへと発展する。
相手がサーヴァント?知るか。
何か無性に腹たってきたんだ。二、三十発殴らせてから死なせろ。

「どうした腑抜け!人間様にも勝てねーのかよ!?」
「調子に乗るのもそこまでじゃ!!ええ加減にせんと本気で張り回すぞ!!」

いつの間に以蔵も刀を捨て、俺に殴り掛かる。
キレて興奮しているせいか、痛みなんてものは感じない。

やがて殴り合う中、騒ぎを聞きつ
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