最高の陽だまり《呪い》
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のシンフォギアであるガングニールであるなどと、知らない人が聞いても絶対に信じないだろう。
「ずいぶんとうなされていたけど、悪い夢でも見てた?」
「……うん……悪い夢」
響は言葉に詰まっていた。夢の中とは言え、久しぶりに陽だまりと再会できた一方で、あんな展開ならば、会わなければよかったとさえ思ってしまった。
何も考えたくない。そう考えていた響の口が、思わず少しだけ口が動いた。
「……体……よこせ……」
「響ちゃん?」
「あ、ううん。何でもない」
「そう。可奈美ちゃんが来たら、さっきの宇宙人の話を共有しよう。あとからコウスケに伝えてくれればいいから、大人しくしててよ。チノちゃん、君の姿を見て大変だったんだからね」
「大変? チノちゃんってどの子だっけ?」
「君が中学校で助けた子。あれ以来君に惚れたっぽい」
「ええ? いやあ、そんな困るなあ」
響は頭を掻いた。
「私だって女の子だし、その……でも満更でもない……かな?」
「まあいいけど。可奈美ちゃんもうすぐで仕事終わるから、それまで待ってて。ああ、ここ俺の部屋だけど、使うものあれば好きにしていいよ。どうせ私物なんて大道芸のものしかないけど」
「うん。じゃあ、もう少し寝てるからね」
出ていくハルトを見送って、響は再び布団に身を預ける。
だが、目はしっかりと開いていた。
『カラダ……ヨコセ……』
怨念のような声が、ずっと響の頭に去来していたのだ。そしてそれは、響の意識を蝕んでいるようにも思えた。
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